2018年2月3日土曜日

XDP-300Rの購入及びこれまでのDAPに物思う

Apple製品を皮切りにスマートフォンが続々とリリースされた10年前、iPhoneやiPadを手にした際に「もう専用のデジタルオーディオプレーヤーを持ち歩くことはなくなるかもしれないなぁ」と感じたのを記憶しています。

iPhoneを使い始める直前のガラケーの一部においても、音楽ファイルを専用のフォーマット(MP3ですらない)にエンコードすることでオーディオプレーヤーのように使うことが可能な機種も存在していたようですが、もう見るからに「電話機の付加機能としてつけてやってんだ。ただのオマケなんだから文句は言いなさんな。」というメーカー側の態度が丸分かりの運用に耐えない代物でした。

こうやって電話機とその他の機器が住み分けされている時代であれば、2つの機器を別に持ち歩くことも「仕方がない」と割り切ることが出来たのですが、、、やはりスマートフォンのオールマイティーな多機能且つ高い運用性の前には前時代的なガジェットは一掃される運命にあったようです。そういう時代だったのですし仕方ない面もありましたよね。

但し。
多機能であるってことはその一つ一つ全てが一等賞になんてなり得ないという現実もあったかのように思えます。特に音が駄目。全然アカンかった。

なのでスマートフォンの外付けガジェットを色々買い漁り始めることに成るのですが、もうこうなると全然スマートじゃないんですよね。冷静に考えると。

まずはこの辺から拗らせ始めましたよ。。。

オーディオテクニカ製のAT-PHA31i
…小型のヘッドフォンアンプ。使い勝手自体は悪くなかったし、耐久性もそこそこ高かったのですが、スマートフォンをケースに入れたまま接続できないというトラップがありました。。。

お次は・・・
SONY製のPHA-1
…こいつはDAC兼アンプでスマートフォン筐体をゴムバンドで巻きつけることで時限爆弾のような形相で運用するのですが、ポケットに入れるとおパンツがズレてしまうくらい重かった。。。そしてその無駄な物量から人目のあるところで取り出すのがとても恥ずかしい 兼 充電必須という面倒くささが満載。「スマート」の真逆を行く滑稽さが涙を誘います。お前は何がしたいのか、と。

・・・今になって振り返るとスマートフォンで何もかも"最高"の体験をするべく意地になっていただけのように思います。

さらにその次は・・・
Apple純正のLightning - 30ピンアダプタと、中華アンプiBasso A02
…使った外付けガジェットの中では運用製と程々の音質が両立できた良いコンビだったのですが、アダプタがポケットの中で外れてしまう運用トラブルが多発。

そもそも外付けガジェット云々以前に、iPhoneの下部にあるコネクタ端子から音を出力する場合、電波の切り替わりポイントで耳障りなノイズが出てしまうのもスマートフォンオーディオの萎えるポイント。現在はASUSのZENFONE3Deluxを使っていますが、似たようなものです。

・・・

ふと考えるわけですね。

スマートフォンで音楽を聴くのはやめようか、と。

iPhoneを使い始める前は何のDAPを使ってたっけ・・・、と思い物置をゴソゴソ漁っていると出てきましたよ・・・。

KENWOOD製 HD30GA9
…これ、パソコンがないと運用自体が出来ないんですが、ファイルを転送するのにエクスプローラー上からドラッグ&ドロップが許されないクソ仕様。2000年の日本製品ってなんでこんな使い勝手の悪いものばっかりだったんだろう・・・。ポケットの中で操作する分には使い勝手は良かったものの、ボタンを押すと”ペコペコ”とノスタルジーな音がします。デザインもどことなく当時のiPodを意識しているようで見ているととても切なくなります。勿論タッチ機能なんてものは実装されていません。

2005年製ですのでもう13年も前のブツですね…。音はそこそこ良かったのですが、付属の駄目仕様感満載の転送ソフト(KENWOOD Media Application)を使って暗号化&専用フォーマットへの書き換えをしつつ転送するという…これまたガラパゴスの申し子のような一品でした。

これ、今もまだ使えないかなー・・・と思ったらWindows10(anniversary update以降)ではこの転送ソフトがどうやっても動かないことが判明したため使うことを諦めることに。。。

そして新たなDAPを購入するにあたり、長く使うためのポイントとして取り敢えず以下の3つを必須としました。

  • FLAC,ALAC,WAVが認識出来て標準機能(エクスプローラー)によるドラッグ&ドロップでの運用が可能
  • メモリーカードが使える
  • ネットに繋げられる

一つ目はメーカー製のいい加減な仕様&サポートの転送ソフトを必須とするものである場合、OS等の変更により機器自体が使用できなくなるので必須。(言ってて悲しくなる…)
二つ目は機器の容量に天井を設けないようにするため絶対に必須。
三つ目は今後の音楽サービスがどのように変化してもなんとか食らいつける環境であって欲しいので必須。

その結果、以下を購入することと相成りました。


ほぼ同構成の兄弟機にあたるOnkyo製のONKYO DP-X1Aというのがあり、視聴するとこちらのほうが若干音的には上と感じたのですが、価格が5割増しであったこと、及び筐体&UIのデザインが(自分的には)イマイチであったことから購入対象から外しました。
(デザインという要素は長く使って行く上では結構重要な要素だったりする)

そして実際にXDP-300Rを使い始めてみました。すると酷くシャリシャリする音が出てきたのでビックリしてしまい「なにこれ?」という悪印象を初っ端に感じてしまったのですが、何故か最初からデジタルフィルター機能なるものでドンシャリサウンドが出力されるよう設定されていたんですよね。冗談キツいです…ホントにもう。

気を取り直し設定を一通り終えて改めて音を出してみたのですが、最終的には外出先で聴く分にはかなりレベルの高い音を出してくれるので納得感を得ることが出来ました。

なお、本機ではヘッドフォンをバランス接続することが出来るようです。どの程度のレベルアップが図れるのかは未知数ですが、機会が有れば遊んでみようと思います。