理由としては”音楽鑑賞を続けるにあたって既存のコンテンツの消費の仕方は最早限界だった“というのが正直なところ。要するに自分にとってデータソースをCD(便宜上リッピングデータ)とした鑑賞スタイルは完全終了、という事です。
具体的には今までの聴き方として定着していた以下1~4が、現在主力のサブスクリプションストリーミングに圧倒的に劣るという状況を覆い隠せなくなったんですよね。
- 図書館CDレンタル:聴きたいものを借りて返す手間が大きい上に盤面品質が駄目。
- ショップでのCDレンタル:主力だったTSUTAYAがレンタルCD事業を縮小。
- 中古CDの購入:コストが膨らむので冒険的な聴き方が難しい。
- 新CDの購入:3よりもハードル高め。SACD等で余程気になるもののみに限定。
ジャニス1号店が2018年11月に閉店
CDレンタル業が2019年の5月でほぼ終了
そもそも極力出て行くお金をセーブする為の聴き方として今のスタイルを維持していたのに、正にその「今」を考える場合、それは本当に適切か?を考えると、もう「NO」という答えしか出てこないんですね。
すると自然に選択肢として出てくるのはサブスクリプション型のストリーミングサービスの導入、なのですが、今現在日本ではCD音質(16bit 44100Hz以上)を担保して自分の環境(DMR,DMC等)に適用可能なサービス自体が存在しません。周知のとおり展開されているのは非可逆圧縮のMP3やAACのストリーミングサービスのみ。
自分としてはオーディオ機器を時間と金を使って揃えているわけでして、そこで聴くデータが非可逆圧縮のMP3やAACなんてことはあって良い筈が無い訳です。状況を鑑みるに、コンテンツを売る既得利権者が新たな技術どころかスタイルを世に提示する力も無いのに20年以上も旧態依然の事業の形を頑なに変えようとしない姿勢の問題、怠慢として受け取れてしまうんですよね。本音としてはオーディオマニアなんて眼中にはなく、マスニーズにしか目が向いてないので“スマートフォン向けにコンテンツ提供出来ていれば良い”位にしか考えていないのでしょう。ですがもう少しハードウェア屋と仲良くしても良いんじゃないの?と個人的には思ってしまう。
実はこの様な事を数年前から考え続けていたこともあり、ネットワークオーディオの新しい潮流として登場していたROONとTIDALを使用したスタイルには非常に注目していました。
ROONの素晴らしいところはやはりサービス側が有している莫大なメタデータ。
自分が何かの曲を聴こうとして、その都度発生していたオーバーヘッド(CDのリッピング&タグ付けのライブラリ管理)を一括で提供し、それらの情報を渡り歩けるようにしてくれる点に集約されるでしょう。
例えば、アルバム作成に関わったメンバーの他の作品などへの横串を刺したデータ・サーフィンがシステムとして提供される点です。これまでのようにアーティストの名前をGOOGLEやAMAZONにコピペしてアルバムを探す、みたいなダサさがありません。大昔のスタイルとは一線を画すIT環境を正しく味方に付けたネットワークオーディオの真骨頂、という訳ですね。
このROONの思想に対し、CD音質(16bit 44100Hz以上)を最低限保証した上で数千万曲を提供してくれるTIDALは相性が非常に良く、新しい曲を求めてネットで探したり、ショップに出向いたり、リッピング、ライブラリ管理などの無駄な時間を完全にカットすることが可能になります。音楽視聴の効率化という観点では(現時点では)これ以上のものは無いと思います。
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最終的な構成としては、先日調達していたデータをレンダリングしてくれるエンジンであるJPlayも(シングル構成ではありますが、)ROONにて普通に使用することが出来ていることから、以下の環境に落ち着きました。
ROON Core[Windows10]~(VC-231G)-(VC-231G)~ROON Bridge[Windows10&JPlay]~DDC(RUDD14)~AVC-A1HD~OPTICON8
※本当はROON BridgeにはMACminiを充てたかったのですが、JPlayがWindows専用であったことから断念…。
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現段階ではこれ以上オーディオ環境を弄る気が無いので、数年は戦えそう、と思う…のですが、どうなんでしょう?もしこの辺に詳しい方がいらっしゃった場合、私に対してこう言われるわれるかもしれません。「どうせ1年経たない内にまた色々と買い足し始めるんじゃないの。MQAをフルデコードしたいでしょ?」と。
放っておいてください(笑)
昔、44.1kHzを176.4kHzにアップサンプリングして頑張っていた時代を遠い目で思い出します…。
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