今年の夏季登山シーズンはコロナ禍という残念な状況により全く出歩けず仕舞いでした。
こればかりは仕方ない面もあるのですが、一体何処に線を引いて行動の幅を広げていったらよいのか判断が難しく、活動を開始するための確かな「根拠」が欲しかった、というのが正直なところです。ところが周りを見渡すと運が良かったのか何なのかは判りませんが、我が国では破滅的な感染拡大とはならなかったこともあり、なし崩し的な自粛解除や、政府の苦し紛れのGoToキャンペーン開始等、「自分だけじゃないから」「ちょっとだけだから」と言った、根拠を他に求めたかの様な人々のあやふやな帰納法的判断が徐々に加速されていったのでありました。
こういう在り方は遥か昔から脈々と未来永劫受け継がれて行くDNAなのてしょう。今更ではありますが改めて思います。正常性のバイアスというのは凄いな、と。そして目の当たりにする一連の情報は今の自分には良し悪しとして跳ねることはなく、ただ納得感に昇華されて入ってくる。そんな昨今。
今回も丹沢です。前回は2月に歩きましたが、あの時はあまりに天気が良く、富士山の眺望が素晴らしすぎたため、「良くないフラグが立っているのでは…?」と呟いたものですが、まさかこんな事になるとは夢にも思いませんでしたね。
渋沢駅から大倉までのバスは驚く程の密でしたので個人的にはおっかなびっくり。ですが、マスクさえしていれば社会悪とはならない様で、いまいち腹落ちしない部分が残ります。でもまぁ、そのようなモノなんでしょうね。
やはりこの時期は低山ハイクが捗ります。本当に気持ちの良い気候です。
暫くトレッキングのブランクがあったので足が回るか心配でしたが問題が無かったのが個人的には嬉しかったです。
カレーメシよりカレーうどん派。相変わらず進歩のない山飯だ…。
“カレーさえあれば取り敢えず満足出来る”という自身のハードルの低さもぶっちゃけ山登りを手間なく楽しむ上でのプラス要素なんだと思う。
この日は序盤は良く晴れていたのですが、昼以降から雲が多くなってきた感じです。
富士山も見えたり隠れたりを繰り返しており、今後のトレッキング登山の行く先を暗示しているかの様にも思えてしまいました。本当に、この先どうなってしまうんだろう…。
ちなみに個人的には海外や小屋泊が望めなくなってしまったとしても歩き続けたいという思いが強いです。どん底から這い上がるきっかけを掴むことのできた自分の大事な一部ですからね。頻度は下がってしまったとしても大切にしたい。
2月にここに来てから約半年、トレッキングが止まってしまっていましたので、まるでセーブポイントに舞い戻ってきたかの様。この感覚を得るのが今回の目的の一つ。
今、他のトレッカーはどういう想いで歩いているのだろう。そんな他愛ないことを考えながら無事下山。
そうそう、これを忘れてはいけないですよね。
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