自分をこれ程までに責め立てるような晴天があって良いものか。
歩かないことへの違和感がこうも酷くては登らざるを得ない。しかしながら翌日の仕事を見据えつつもどこか新しいルートを辿りたい、と思い立ち今回は東丹沢を歩いてみました。
14:00には下山を完了するルートでありながら3つのピークを踏んで大きな人工建造物に辿り着くコースというスケジュールですが、高取山前後は熊出没ポイントがあるとの情報があったため、ザックの奥に仕舞い込んでいた熊ベルを(いつ以来だろう…?)装備。
とても静かなスタート。
スタートしてから15分ほどの沢沿いは陰気の漂うルートなのですが、以降は持ち直して良く整備された土がフカフカな道に変化。この日は陽の射し方が絶妙で、山全体から包容感を感じることができました。
そこから少し登ってゆくと1つ目のピークに到着。
山頂には自分以外にアマチュア無線に興じる好々爺が一人。聞き耳を立てると別のピークのお仲間と通信されているようでした。山頂からカメラに興じる人は多いですが、こういう趣向に興じるのも有りなのかもしれません。
ピークから少し下ると道の真ん中に鎮座するご立派様が…。
ルートの両側が切れているのに微妙なバランスで居座っているのですが、どういった地形変動でここまで持ち上がってきたのか全くの謎。
そこから一旦車道まで下げます。
太陽が出てくれて気温も少しだけ上がってくれたこともあり、この頃には大分体が徐々に温まってきました。
今回のルートの中で最も不可解な道標。無くても良いのでは?
事前に地図を見た際にはこのピークは確認してませんでしたが、ピークはピーク。実は今回のルートは4座縦走だったようです。4座縦走…、響きだけは一人前でありますよ。
一番左手のピークが大山、そこから二ノ塔、三ノ塔、行者ヶ岳、新大日、塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳、と表尾根と丹沢主脈を一望できるポイントが有りました。大山ってサクッと登れるイメージだったのですが、こうしてみるとなかなか立派な山容。大昔の信仰の対象ってのも解る気がする。
悠久の時を超えて行く山々と、そこから身を捩るように変わらないもの(山、神仏、教義)に縋り朽ちる人間の姿がどうにも対照的。
手がかりというより目印的な鎖場。無くても問題なく登れます。
地蔵に手を合わせつつ飯を食う。
ふと目を前にやると随分と立派な展望台があるじゃないですか。
そこから次のピークである高取山を目指してまた歩いていきます。
紅葉は終わってしまっていましたが、落ち葉をサクサク踏みながら進むことにえらく癒やされる中年オッサンの正午。
こちらにも先程と同様の展望台が有りました。まぁ(2回目は、、、)登らなくて良いか。
そして小休止後にぼちぼち進むと…
今回のルートで最も眺望の良かったご褒美ポイントがこの鉄塔下のベンチ。空が青く抜け、宮ヶ瀬湖が一望出来て水面を走るボートの波紋がとても綺麗。
もう3年近く前になりますが、剱岳の帰りに見た黒部ダムを思い出しました。それにしても最近の時間経過の速さには頭を抱えてしまいます。
家族連れに揉まれながらインクラインというケーブルカー(300円也)に乗ってダム下に移動。そこから1時間ほど歩いて半原バス停に到着。
・・・
最近は自分の中での新しいルート開拓をやれていなかったので、初めての道を歩く楽しさを再認識した感じです。ゴールに圧倒的な何かがあるってのもポイント高かったように思います。低山と、侮るなかれ立派な名山、仏果山。
今年は年末年始まで仕事の予定があるので、次歩けるのは年明け後になると思います。コロナの状況が国内に限っては大分落ち着いてきているので来年はもう少し攻めて行けると良いのですがどうなんだろう。
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