2019年4月29日月曜日

箱根・矢倉岳~金時山(難易度:★★☆☆☆)

今回は箱根の山々を下から矢倉岳を経由して金時山まで歩いてみました。
金時山自体は過去に登った事もあり、プランを組み立て始めた当初は外輪山の西側を南下するルート、または大涌谷から箱根駒ヶ岳方面に歩くルートを考えておりました。しかしタイミングが悪かったのでしょう、土砂崩れによりルートが寸断されていたり、火山活動による通行止めとなっていたためプランを組み上げることが出来ませんでした。

このため(代替プランではあったのですが、)箱根を麓の駅(山北駅)から登り上げてみることにしたのでした。

エスケープルートも豊富で危険箇所も皆無

今回のスタート地点は御殿場線の山北駅となります。

7:30 JR山北駅

ここから登山口までおよそ1時間弱。
駅から歩き始めるのですが矢倉岳登山口への看板案内が無いので地図を頼りにまずは第1チェックポイントの"酒水の滝"まで歩きます。
(登山口は酒水の滝の傍に位置しています)

8:00 みっちゃん食堂が見えたら道を右折

道沿いに歩いてゆくと…


登山口はこの門から少し入ったところにあるのですが、滝自体もちょっとした観光ポイントになっている様でしたので寄り道してみました。時間的には片道5分程度。

8:10 酒水の滝 

橋の赤がポイントでそこそこの絵にはなっているようですが肝心の水量が少な目。紅葉の季節はきっと良い感じになっていると思われます。

8:18 登山口

5分ほど来た道を引き返し、この"21世紀の森"と書かれた看板を目印に入山して行きます。


いくつかのビューポイントを経由しつつ雑木林を抜けて行くのですが、目指すポイントの名前にある"21世紀"感がビックリする位ありません。嫌な予感がします(笑)

9:00 21世紀の森

思わず「21世紀ってレベルじゃねーぞ(笑)」と言ったとか言わなかったとか。名前的にはアスレチック公園辺りを期待させてくれるんですけどね…。まぁ、21世紀に現存する森林ではあるので間違ってはいないのですが、どうにも釈然としません(笑)


その先の杉林内のルートを辿ってゆくと急に開けた感じの場所に出ますので、車道沿いに進んでゆきます。

9:15 富士山蝕?

おそらく目指す矢倉岳であろう山が見えてくるのですが、よく見ると後ろにチラチラと富士山が(笑)

9:31 セントラル広場

何故「セントラル」なのか良く判りませんが、いちいち期待していると見事に肩透かしを食うこととなる今日の道中。
次も歴史的な城跡があるという事ですが期待値を低くして進みます。

9:45 浜居場城跡(?)

…うーむ、低めにしていた期待値の更に下を突いてきました(笑)
成る程、自分以外誰一人も歩いていないルートな訳です…。

10:18 山伏平

ここは矢倉岳メイン登山ルートとの合流地点。やはりメインルートは人が多く踏んでいることもあり道の雰囲気が大分明るいですね。

10:30 矢倉岳山頂

箱根外輪山の東側が一望できます

山頂はとても良く整備されており眺望も秀逸。

富士山及びこの後進む稜線、及び目指す金時山を捉えられます。前回の金時山は大分簡単な印象がありましたが、真面目に下から登るとボリュームのある山に大変身してくれますね。

漬物 is cool

少し前まではポテトサラダがマイブームだったのですが、最近は漬物。コレ。まぁ見た目は微妙ですが、塩分補給的な意味合いもありなかなか美味しいと感じられちゃうのですよ。

次のターゲットを眺めつつ漬物をかじった後に出発。


先程の分岐(山伏平)から稜線を歩くと先程の矢倉岳全景を拝むことが出来るポイントが存在します。大分高度を下げてしまっている事もあって、登り返しの事を考えると矢倉岳より僅か数百メートルだけ高いあの金時山が少々手強く感じられてくるから不思議なものです。

"気合を入れて進まねば…"と思ったのですが、ここから先は花咲く小奇麗な公園となっておりました。今回のコースは良くも悪くも意外性が多い感じ。

11:45 足柄万葉公園

運が良いことに桜がまだ残っていてくれました。前半のルートが微妙だったので大分慰められます(笑)

そしてここを過ぎると金時山のエリアに入ってきます。
ということはヤツがいるはずです…。刃物所持、且つ公然わいせつ風の衣装をさっそうと纏ったアイツがw

Oh... なんだか熊ちゃんの目がイっちゃってるね

足柄峠一帯は登山者や自転車、バイク等のドライバも休憩するスポットであるため、自販機コーナーやトイレも完備されています。

12:10 足柄峠

足柄城跡の向かいにある道から金時山へのルートに入れます。昨年遊びに行った金時神社のちょうど真裏に当たるルートですね。


少し広めの車道を暫く進んでゆくとゲートが見えますのでそのまま先に進みます。


このルートは金時山の麓まで歩きやすい道が長く続き然程高度を上げないのですが、その分最後にかなりの急登(階段場)が連続します。危険性は殆ど無いのですが、歩いている時間が長いこともあり最後は大分シゴかれる感じでした。

13:45 金時山山頂

残念ながら富士山はモヤで見えなかったのですが…

大涌谷や麓の第3新東京市(もう古い?)はバッチリ♪

羊羹を食しつつ前回を上回る達成感を堪能。

暫く休憩した後に下山を開始。
下山中に見えた明神ヶ岳方面の稜線はやはり見事でした。時間的には1日に収まらないので難しいのですが、今回のルートに箱根湯本駅まで繋げられたら…などと妄想してしまいます。

箱根の美人稜線

その後も黙々と下げて行き…

14:45 金時神社入口BS

想定より早めに降りられたので、御殿場駅に行く途中にあるバス停"温泉会館前"で下車して汗を流してから帰ることにしました。


やはり登山で歩き通した後の温泉とアルコールは最強でして、うっかりしてると天国に召されそうになります。お酒を飲んだ際の酔いも色々ありますが、間違いなく最上級のソレであることは疑いようがありません。

16:00 ササッと入浴した後は駅まで無料シャトルバス

このやり終えた後の感じと気持ち良い風に吹かれてる時間帯が最高なんですよね。山頂に辿り着いた時とは異なる非日常の至福でありますよ。

16:20 御殿場駅

・・・

というわけで矢倉岳~金時山の縦走記録でした。
正直なところルート中の見どころ的な点から言っても山北駅から登るより、メインルートと思われる矢倉沢や地蔵堂といったポイントをスタート地点にする方がオススメです。但しトレーニング視点で1日歩き通したい等でボリュームを調整したい場合もあるかと思いますので、その際には選択肢に入れても良いルートかな、とは思います。

2019年4月7日日曜日

丹沢・塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳(take2)(難易度:★★★★☆)

丹沢の主脈稜線は3年程前に檜洞丸から大倉まで縦走したことがあったのですが、低山であるにもかかわらず森林限界を超えたような見晴らしの良さと道の明瞭さに非常に感動しながら歩いた記憶があります。ただしその時はとてもガスっていたため殆どその景色を堪能することが出来なかったんですよね。
日帰りだと非常にタイトになりがちな蛭ヶ岳。しかし気温が抑えられた4月であれば長時間歩く際のリスクも最低限に抑えられる上、今回は土日の両日ともに晴天の予報で大きく崩れる心配も低そうです。

とは言えシーズン一発目の登りであることから、万が一崩してしまう可能性も考慮し、大倉から登り、カバー出来ない様な遅れが出た場合も単純に引き返すことでそのリスクをヘッジ出来るピストンで行程を組んでみました。

塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳

最終目的地を蛭ヶ岳とし、無理を感じる場合は丹沢山まで。更にダメな場合は塔ノ岳で引き返す。こんな感じです。

7:15 大倉BS

本当は6時には登り始めたいのですが、自宅からの始発がゆっくり目であることから頑張ってもこの時間がスタートとなってしまいます。
この日は気温が上がり小春日和ということもあり多くの登山客が訪れていました。表尾根コースのスタート地点(ヤビツ峠)はかなり凄い数になっていたのではないでしょうか…。


実は大倉尾根はいつも下りのみで使用しており、登りは初めて。ですがある程度場数を踏んでいたことに加えて予報通り良く晴れてくれていた事もあり大変歩きやすいと感じました。

そうそう、道中、塔ノ岳を6000回登ったという通称チャンプさん(歩荷さん)とすれ違いましたが、親しみやすいお人柄に加えて体格がガッチリされており伊達ではないオーラが出ていましたね。

10:30 塔ノ岳山頂(1座目)

ここで少し早かったのですが昼食。

もう少し、こう、なんとかならないものか…

皆食べるものをブログやSNSに上げる際には見る側を唸らせるような写真を載せているじゃないですか。これでは流石に花がないよな…と思ったので…

救いようがないな(笑)

あ、でも手打ちに出来るくらいの景色が広がっておりますので良いとしましょうかね。

”山に登って山を見る”のココロ。その真髄はチラリズムにあり。

富士山は午前中の早いうちは麓まで綺麗に見えていたのですが、水蒸気に加えて黄砂の影響なのでしょう、お昼近くになると山頂付近を除いてモヤに隠れてしまいました。前回鍋割山から遊びに来た際は結構よく見えていたので今回は点数を付けるなら60点くらいかなぁ。

さて、ここから本格的な稜線歩きが始まります。

丹沢主脈稜線

目指す蛭ヶ岳の山頂が左端に見えます。あそこまで行ってここに戻ってきますので、結構歩けそうです。


雪解け時期から然程時間が経っていないので緑成分が抑えられていますが、やはり丹沢の醍醐味はこの稜線ですよね。塔ノ岳まで登ったハイカーの1割り程度が丹沢山以降に進んでいる印象。

11:30 丹沢山(2座目)

お茶と羊羹で一服、していたのですが、流石に絵的に地味だったので自重…。

その後は体調や天候ともに好調であったため、その先の蛭ヶ岳を目指します。

ゴール地点が逐一見えているので歩きの励ましになります

蛭ヶ岳山頂への最後の登り返し

山の上にポツンと建物が一つ。日本昔話に出てきそうな絵だよなぁ、などと思いつつ歩いていると逆方向に歩いてゆく登山者と多くすれ違いました。やはりスタート時間を6:00あたりに置いているのでしょうか。東京発では最速のスケジュールのつもりではありましたが、一般的には既に下山の時間を過ぎていることを認識。

13:30 蛭ヶ岳山頂(3座目)

自分の他に1組の登山客がいましたが、暫くしたら下山されてしまったので貸し切り状態の山頂。同様だった前回を思い出します。それにしてもテントで幕営出来そうなポイントが広がっているので、解禁されたりしたらもっと多くの人が訪れそう。同時に色々と収集がつかなくなってしまうかな、とも思いますので簡単な話ではないのでしょうが…。

他の登山客がいないことを良いことに暫く大の字になって昼寝をしたあと、塔ノ岳に引き返すこととしました。

今度は蛭ヶ岳から塔ノ岳を眺める

龍の背のような綺麗な稜線の先(右端)に、ポツンと塔ノ岳山頂(尊仏山荘)が見えます。前回はこの景色が全く望めなかったんですよね。有り難や。

15:00 再び丹沢山(4座目)

時間的に下山時には日が暮れるので最後はナイトハイクだな、と考えつつみやま山荘にて飲料を購入。500円の味がするぜ~。

16:30 最後のピークである塔ノ岳(5座目)

10時間をオーバーして流石に疲れてきましたが、定期的に行動食を取っていたため足は回ります。過去に檜洞丸から歩いた際にはこのあたりで軽いハンガーノックになったんだよなぁ。今回はハンガーノックになっても復活できるドーピング薬(?)も2発常備しているので万全。

そんなこんなで真っ暗になった大倉尾根を一人下っていったのでした。

19:00 渋沢駅と酎ハイ

そう言えば下りきった後にいつも見かけた丹沢クリステル人形(謎の蝋人形(?))が2体とも撤去されておりましたな。山登りを始めた当初から安置されていたのですが、気になって少し調べてみると、どうやらその先にあった乗馬クラブの看板人形だったようです。

・・・

今回のコースの累積標高差(2600メートルオーバー)は上高地から槍ヶ岳までのソレとほぼ同じで、且つ1日で下山を賄うこととなるため非常に歩きごたえのある縦走路でした。近所であることもあり、季節や自分の体力を見極めればガッツリ歩きたい時にとても良いルートであることを再認識。
危険なポイントは殆ど無く見晴らしの良いポイントが多くありますので、体力に自身のある方に一押しのコースです!

2019年3月31日日曜日

登山で使うGPSとバッテリーの問題について

今自分が何処にいて、どの様に歩いてきて、向かう先がどの地点なのか。GPSを受信して簡単に情報が得られる位置情報システムは街中では「あると便利かな」的な感じのものなのですが、コレが登山の話となるとちょっと事情が違う・・・。そんな話です。


登山を始めたのはもう5年位前の話なのですが、当時はネットの情報をかき集め、紙に印刷した地図を持参して近場の山をトレッキングしておりました。山中でのアドリブによる判断を極力なくす…という点では、事前のしっかりした計画を立てる意識付けの面からもプラスであったとは思うのです。

しかし悲しいかな、当時所有していたプリンターは一般家庭用のインクジェットタイプ。実際に歩いてみると、体からの発汗で地図が無惨な位に滲むんですよね。仕方なくザックに入れて歩いてみてもちょくちょく確認しながら進むことが当たり前の世界、いちいちザックを下ろして荷を解いて、というのが異様に煩わしいわけです。
(紙地図は今でも最後の手段として常備はしているわけですが...)

そんな困った状況に一石を投じてくれたのがスマートフォン用のアプリケーション。


これ、凄いんですよ。
地図画像データを事前にキャッシュしておけるので、山中ではGPS信号をキャッチ出来ればほぼ完璧なナビ環境の元でトレッキングが出来ちゃうんです。
実際に歩いてみると、音声による定期的な歩行距離や高度のアナウンスが可能で(一人で登っていることもあり)なかなか励みになります。そして何よりも他の専用GPS機器よりずっと画面が見やすいんですよね。見やすさってナビアプリのかなり重要な要素であることは間違いないし、触ってみるとコレさえあれば他は要らないような感じさえします。
旅行中のカメラもGPSも緊急用のライトも暇つぶしの道具にもなり得るので何より荷物が減ってくれるのも有り難い。コレは本当に重要。個人的には今でも日本国内ならこのアプリケーションを使い続けたい気持ちがあります。

ですが、一台で完結できる、ということは逆にそれが使えない状態に陥った場合、楽しさや計画面、安全面の屋台骨がへし折れるという事でもあります。結論としてはスマートフォン用のアプリに頼ることを止めて、専用のGPS機器を購入しました。

原因はバッテリーの問題です。
これはアプリの問題ではない様に思われることと、自分の所有する機器固有の問題なのかもしれませんので勿論一般論ではありません。

ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)

事象としてはGPSを使用した状態でトレッキングを続けていると、バッテリーが2,3割程度しか消費していない状態であるにも関わらず突如として「0%」となってしまい、本体が強制的にシャットダウンされてしまう、というものです。こうなると位置情報は勿論のこと、カメラも使えないので道中の記録が一切出来ません。モバイルバッテリーも試してみたのですが、使用時間から見たバッテリー消費速度は抑えられたものの、取り出した際にケーブルが外れると同様のシャットダウン事象が発生してしまうので駄目でした。
最初はWifiの電波探索云々でバッテリー消費が異常に早くなっているのかもとか、他のアプリケーションが通信エラーを繰り返しているかも等、想定されることが幾つもあったのですが、改善の糸口が掴めなかったため原因は判明出来ませんでした。

ただし使い始めてから2,3年が経過しているので、単純にバッテリー老朽化という点も否めない感はありました。仮にコレが根本原因だとするならば。「GPS精度の良いそこそこ高い価格の機器を買っても2年程度で使えなくなる」ということなので、残念ながらスマートフォンからGPS位置情報を得るという使い方自体がお話にならない、という結論になります。登山を楽しむ上での生命線とも言える位置情報ですから、そもそも使えなくなるなんてことはあってはならないし、万が一バッテリーがダメになっても当たり前のように直ぐに復旧出来ることが前提になっていないと無意味な訳です。

今回購入したGerminのGPSは画面の視認性や機能性ではGeoGraphicaに大きく劣りますが、乾電池で動きますので、「位置情報を確実に得る」という点での運用性では比にならない位の安心感があります。ここがこの専用機器の価値と言って良いでしょう。


次週末あたりからボチボチ登り始めようと思いますので、いろいろ試してみようと思います。


2019年2月24日日曜日

PSVRといつか見た夢

ここの所殆どスイッチをいれることがなかったPS4。
もう片付けてしまおうかなぁ…とか思っていたんですが、なんだかお金かけた分だけ楽しめてない感じがあって消化不良感があったんですよね。テレビゲームにワクワク感が薄れてしまうのは年齢相応なのか、とか、そもそも似たゲームを遊んでいる知人とのコミュニケーションツールという側面も20年近く前の話・・・とかボンヤリ考えていたんです。
ですが、一人で生きている身上、こういう”昔咲かせた花”であっても”考えなしに捨てるべきではない”と思うところがありまして。

口を開けていれば楽しさや充実感を享受できる時代はとうの昔に終わっている訳です。真綿のように首を絞める不安や虚しさに立ち向かうには、お金や時間を費やしてでも興味の芽を育てていかないと…という焦りもあるのでしょう。あれ程打ち込んでいたのに捨ててしまった幾つもの破片を拾い上げ、一つ一つ泣きながら懸命に磨いてみる。残りの40年、50年の長い道を照らしてくれる光を自分の中になんでもいいから創る。規定した線の1歩2歩オーバーする感じで、少しの無理を挑戦という言葉にすり替えながら意図的に欺き続ける。

・・・
85年に任天堂からファミリーコンピューターが発売されて以来、テレビゲームの進化と共に育っていった世代の自分は、本当に沢山のものを得たものです。ゲームを遊び終わったその先にも絵を描いたり、音楽を聴いたり作ったり演奏したり、プログラミングやゲーム制作に興じてみたり。
そういった宝物に今一度光を当てつつも、目を前に向けると新しい時代の、新しい息吹を感じるガジェットの一つがリリースされていたと。それがPSVRだった、というわけです。

実はPSVRは店頭デモすら触ったことがなく、「解像度が低い」「酔う」「市場が盛り上がっていない」等のネガティブ情報が大勢を締めていましたので、購入にあたって必要な数万円のコストがその後の数年でペイ出来るかが不透明だったんですよね。

ですが、ハードルが下がった状態で実際に幾つかのタイトルに触ってみた結果、考え方が180度変わりました。というか540度変わりました。

コレ、本当に凄いですね。

初めてiPhoneを触ったときの隔世感、質の良いオーディオコンポーネントが空気を一変させた時の感動、そしてテレビゲームに初めて触れたときのあの感じ。
昔感じたインパクトの大きかった色々な出来事に肩を並べる、自分の中のちょっとした事件でした。

確かに解像度感はHDや4Kと比較すると大きく劣るものではあるのですが、「ゲームの中に入れる」んですよね。

ACE COMBAT7

恐らく動画だと「360度見渡せるんだねぇ」といった感じしか伝わらないと思います。ですが一つ断言できることとがあります。

「動画ではVRの凄さが1%も伝わってない」

こればかりは実際に遊んでもらわないと絶対に伝わらないのですが、1280×720の動画を見る事とは根本的且つ次元が異なります。言葉での表現も難しいのですが、「テレビの前でゲームを遊ぶ」の次元から、「ゲームの中に入って体験する」の次元にかなり踏み込んでいる、と言えば伝わりますでしょうか。

とにかく最初に遊んだACE COMBAT7と、WipeOutではそのあまりにも強烈なインパクトから開いた口が塞がらない状態が続いたのでした。

突飛な予想ではあるかもしれませんが、(HMDがゲームの枠を超えて世間一般に受け入れられるのであれば、ですが)今後以下ようなことが起こるように感じます。

・YoutubeのVR版が登場
・TVモニターが徐々に役目を縮小(テレビゲームの終焉)
・HMDからAR、MRへの進化
・生活や仕事への介入

うーん、あとは何だろうね。

・・・
で、せっかくなので幾つかのVRに対応したタイトルを触ってみました。

wipeout omega collection
 →反重力レーシングゲーム。F-Zeroとマリオカートを合体させたようなタイトルで完成度はかなりのもの。コンテンツの一部はPS3でも発売されていましたが、その全てプラスアルファがVR化されており、夢がかなった感が凄く、とにかくアツいです。お気に入りの一本。


Rez Infinite
 →おなじみの3Dシューティングゲーム。タイトルの大半がドリームキャスト版の焼き直しですが、宙に浮かんでいる感がなかなか秀逸。新しく作られたArea Xはかなり凄い表現が連続してくれるのですが、プレイ時間が15分位とボリューム感が大幅に欠けているのが残念か。


Farpoint
 →一人称視点のガンシューティングゲーム。酔いました。どうも地面をガシガシ走るタイプのタイトルは自分の三半規管には厳しいらしい。多分VR上級者向けの様な気がするので、VRにもう少し体が慣れてきたら遊び込んでみようと思います。


DirtRally
 →レーシングゲーム。日本では発売されていないタイトルですが、ソフトウェアは海外版でも日本のPS4で遊ぶことが出来ます。ただしVRモードは追加コンテンツですので、以下の流れで遊べるようになります。
・PS networkにで海外アカウントを作成
・Amazon等で海外用プリペイドコードを購入
・海外アカウントで追加コンテンツの購入
実際にラリーカーに乗り込んだ感じになりますので、シンクロ感が半端ではないです。かなり楽しくなります。


グランツーリスモSPORT
 →レーシングゲーム。まだほとんど遊び込めていませんが、グラフィックへの気合の入れ方から創り手の車への愛がビンビン伝わってきます。基本的にラリー等のグラベルが好きな自分には、ターマックが少々苦手なこともあり、じっくり腰を据えて遊んで見る必要あり。


VR World
 →ヘッドマウントディスプレイのおまけで付いてきたタイトル。デモンストレーション的な意味合いが強い5つのゲームで構成されていますが、どれも直感的に遊ぶことが出来るので、友人等が訪ねてきた時に遊んでもらうには良いのかもしれません。"例のサメ"のインパクトが凄いですよ。