2019年5月1日水曜日

富士五湖・竜ヶ岳~雨ヶ岳(難易度:★☆☆☆☆)

今年のゴールデンウィーク前半、かつ平成最後の登山ということで、「ちょっと良いところ」に行ってみようではないか・・・と思いまして、本栖湖の隣に位置する竜ヶ岳、及び雨ヶ岳に遊びに行ってきました。
富士山を良い感じで眺めることの可能な数多くのスポットの中でも確実に5本の指に入るのではないかと思われる秀峰であります。

本栖湖BSを起点とした周回ルートです

登山口にはキャンプ場があるということなので、最近購入したテントを持参して一泊しつつのプランにしようかと考えていたのですが、どうやら前日に雪が降っていたり、次の日も天気が崩れそうということで日帰りにてプランを組んでみることにしました。ですが連休中の日帰り、ということは鉄道の朝始発は当然のこと、更にはバスの渋滞等も考慮して時間を確保してゆく必要が出てくるわけです。

新宿から大月まではあずさ号

やっぱりあずさ号は良いですねぇ。いつもならタイトな山梨方面の日帰りプランの難易度を一気に下げてくれますよ。

8:45 富士急行・富士山駅

富士山駅からはバスで登山口及びキャンプ場がある本栖湖BSまで移動します。


移動中、既にいつもの山行では絶対に望めないレベルの富士山眺望がポンポン目に入ってきます。やはりその圧倒的な存在感たるや日本のランドマークでありますな。

10:10 本栖湖BS

河口湖、精進湖、本栖湖と富士五湖のいくつかの湖とキャンプ場、及びかなりの引力を有するバーベキューの美味しいそうな匂いを振り払うように登山口にアクセス。

10:30 竜ヶ岳登山口

登山口までは表示板が充実しているので問題なし。
道はとても緩やか且つ物凄く良く整備されており、土のフカフカ感を感じつつ上まで上げてゆくことが出来ます。

10:55 見晴らしポイント

道中、本栖湖と南アルプスのセットを望める贅沢なポイントがあります。程よい負荷と涼しい風、天気と風景の良さ。普段の道と比べると本ルートのVIP感の大きさに否応なしに気付かされます。
登ってみると判るのですが、キャンプメインで遊びに来た人が数時間のアクティビティとして無理なく軽登山ハイキングが出来るようにデザインされています。

11:15 展望台(石仏の祠)

ここ以降は樹林帯を抜けてしまっているようで、常時360度ビューの爽快感のある道でして、過去に登った秋田駒ヶ岳にちょっと似ていると感じました。

パーフェクト富士山

写真では伝わりにくいかと思われますが、現物を見るとその存在感にちょっと圧倒されます。


写真フリークな方達も結構いるようでして、インターネット上で頻繁に目にする”ダイアモンド富士”なんかもここら辺から撮影されたりするらしいです。


熊笹の茂る良い感じの道を歩いてゆくと山頂が見えてきます。

11:55 竜ヶ岳山頂

山頂も大分開けており、今日のような天気の良い日は最高でありますな。

その後は軽めの昼食を取りつつ次のピークを目指します。

南アルプスと雨ヶ岳

ここから雨ヶ岳に続くルートの鞍部(端足峠)まで出るのですが、道が水分を多く含んだ粘土で形成されており非常に状態が悪く難儀しました。コケずに済んだのが幸いといったレベル。道をよく見るとまだ朝晩は霜が降りているようで、その水分が蒸発せずに残り続けているため、依然としてズブズブ状態のままとなっているようでした。

12:40 端足峠

四差路の端足峠。帰りはここから本栖湖方面に出ますが、まずは雨ヶ岳のピークを目指します。

端足峠から雨ヶ岳までの道は午前中のVIP感溢れるルートとは異なり、普通の登山道の様相に変わります。

13:45 雨ヶ岳山頂


こちらの山頂は先程の竜ヶ岳とは異なり、富士山方面のみ開けています。それでも十二分な景観を独り占めすることが出来ました。
但し椅子等の座れるオブジェクトがないので地面に埋まっていた三角点の上に腰を降ろしたのですが、どう頑張っても尻の片方が浮いてしまい些か具合が良くなかった点だけは残念(笑)

14:48 端足峠再び

ここから本栖湖まではおよそ30~40分程度。
景色が良かった分”あっという間”という感じではありますが、その分楽しめているということなのでしょう。

15:25 下山完了

最後は樹林の中を歩いてゆくのですが、若干ルートが不鮮明ではあるものの、木々にリボンがしっかり付けられているため慎重に進めば特に迷う心配はないでしょう。


あとは本栖湖BSまで所々に咲いている花を愛でつつ湖畔沿いを30分程散歩する感じです。
そうそう、道沿いにこの様な残置タグを多く見ました。どうやらトレイルランニングの大きな大会(ウルトラトレイル・マウントフジ)が1日~2日前に開催されていたらしいです。顛末としては降雪のために途中で中断(コース短縮)されてしまったらしいのですが、あのエネルギッシュさには勝てる気がしません…。

16:10 本栖湖BS

今回はルート上の眺望が秀逸だったことも有り、本当に富士山をこれでもか!という位堪能できる山行でした。

18:20 富士急行・河口湖駅

結論としては竜ヶ岳のみに限定してピストンするのであれば「登山経験の無い人を誘える無理のない良ハイキングコース」と言えるかと思います。

オススメです。

・・・
というわけで竜ヶ岳及び雨ヶ岳の周回登山記録でした。
やはり富士山たるもの逃げも隠れもせず、ただ其処に在るだけで圧倒的であるべきと思うわけです。前回、前々回とイマイチ感が残った富士山眺望も今回の登果で大きく満たせた感じです。

実はこの日、富士山には環水平アークを見ることが出来たということだったのですが、残念ながら気付けませんでした。でもまぁそれを補う程の立派な富士山を十分に堪能することが出来たので良しとしましょう。

2019年4月29日月曜日

箱根・矢倉岳~金時山(難易度:★★☆☆☆)

今回は箱根の山々を下から矢倉岳を経由して金時山まで歩いてみました。
金時山自体は過去に登った事もあり、プランを組み立て始めた当初は外輪山の西側を南下するルート、または大涌谷から箱根駒ヶ岳方面に歩くルートを考えておりました。しかしタイミングが悪かったのでしょう、土砂崩れによりルートが寸断されていたり、火山活動による通行止めとなっていたためプランを組み上げることが出来ませんでした。

このため(代替プランではあったのですが、)箱根を麓の駅(山北駅)から登り上げてみることにしたのでした。

エスケープルートも豊富で危険箇所も皆無

今回のスタート地点は御殿場線の山北駅となります。

7:30 JR山北駅

ここから登山口までおよそ1時間弱。
駅から歩き始めるのですが矢倉岳登山口への看板案内が無いので地図を頼りにまずは第1チェックポイントの"酒水の滝"まで歩きます。
(登山口は酒水の滝の傍に位置しています)

8:00 みっちゃん食堂が見えたら道を右折

道沿いに歩いてゆくと…


登山口はこの門から少し入ったところにあるのですが、滝自体もちょっとした観光ポイントになっている様でしたので寄り道してみました。時間的には片道5分程度。

8:10 酒水の滝 

橋の赤がポイントでそこそこの絵にはなっているようですが肝心の水量が少な目。紅葉の季節はきっと良い感じになっていると思われます。

8:18 登山口

5分ほど来た道を引き返し、この"21世紀の森"と書かれた看板を目印に入山して行きます。


いくつかのビューポイントを経由しつつ雑木林を抜けて行くのですが、目指すポイントの名前にある"21世紀"感がビックリする位ありません。嫌な予感がします(笑)

9:00 21世紀の森

思わず「21世紀ってレベルじゃねーぞ(笑)」と言ったとか言わなかったとか。名前的にはアスレチック公園辺りを期待させてくれるんですけどね…。まぁ、21世紀に現存する森林ではあるので間違ってはいないのですが、どうにも釈然としません(笑)


その先の杉林内のルートを辿ってゆくと急に開けた感じの場所に出ますので、車道沿いに進んでゆきます。

9:15 富士山蝕?

おそらく目指す矢倉岳であろう山が見えてくるのですが、よく見ると後ろにチラチラと富士山が(笑)

9:31 セントラル広場

何故「セントラル」なのか良く判りませんが、いちいち期待していると見事に肩透かしを食うこととなる今日の道中。
次も歴史的な城跡があるという事ですが期待値を低くして進みます。

9:45 浜居場城跡(?)

…うーむ、低めにしていた期待値の更に下を突いてきました(笑)
成る程、自分以外誰一人も歩いていないルートな訳です…。

10:18 山伏平

ここは矢倉岳メイン登山ルートとの合流地点。やはりメインルートは人が多く踏んでいることもあり道の雰囲気が大分明るいですね。

10:30 矢倉岳山頂

箱根外輪山の東側が一望できます

山頂はとても良く整備されており眺望も秀逸。

富士山及びこの後進む稜線、及び目指す金時山を捉えられます。前回の金時山は大分簡単な印象がありましたが、真面目に下から登るとボリュームのある山に大変身してくれますね。

漬物 is cool

少し前まではポテトサラダがマイブームだったのですが、最近は漬物。コレ。まぁ見た目は微妙ですが、塩分補給的な意味合いもありなかなか美味しいと感じられちゃうのですよ。

次のターゲットを眺めつつ漬物をかじった後に出発。


先程の分岐(山伏平)から稜線を歩くと先程の矢倉岳全景を拝むことが出来るポイントが存在します。大分高度を下げてしまっている事もあって、登り返しの事を考えると矢倉岳より僅か数百メートルだけ高いあの金時山が少々手強く感じられてくるから不思議なものです。

"気合を入れて進まねば…"と思ったのですが、ここから先は花咲く小奇麗な公園となっておりました。今回のコースは良くも悪くも意外性が多い感じ。

11:45 足柄万葉公園

運が良いことに桜がまだ残っていてくれました。前半のルートが微妙だったので大分慰められます(笑)

そしてここを過ぎると金時山のエリアに入ってきます。
ということはヤツがいるはずです…。刃物所持、且つ公然わいせつ風の衣装をさっそうと纏ったアイツがw

Oh... なんだか熊ちゃんの目がイっちゃってるね

足柄峠一帯は登山者や自転車、バイク等のドライバも休憩するスポットであるため、自販機コーナーやトイレも完備されています。

12:10 足柄峠

足柄城跡の向かいにある道から金時山へのルートに入れます。昨年遊びに行った金時神社のちょうど真裏に当たるルートですね。


少し広めの車道を暫く進んでゆくとゲートが見えますのでそのまま先に進みます。


このルートは金時山の麓まで歩きやすい道が長く続き然程高度を上げないのですが、その分最後にかなりの急登(階段場)が連続します。危険性は殆ど無いのですが、歩いている時間が長いこともあり最後は大分シゴかれる感じでした。

13:45 金時山山頂

残念ながら富士山はモヤで見えなかったのですが…

大涌谷や麓の第3新東京市(もう古い?)はバッチリ♪

羊羹を食しつつ前回を上回る達成感を堪能。

暫く休憩した後に下山を開始。
下山中に見えた明神ヶ岳方面の稜線はやはり見事でした。時間的には1日に収まらないので難しいのですが、今回のルートに箱根湯本駅まで繋げられたら…などと妄想してしまいます。

箱根の美人稜線

その後も黙々と下げて行き…

14:45 金時神社入口BS

想定より早めに降りられたので、御殿場駅に行く途中にあるバス停"温泉会館前"で下車して汗を流してから帰ることにしました。


やはり登山で歩き通した後の温泉とアルコールは最強でして、うっかりしてると天国に召されそうになります。お酒を飲んだ際の酔いも色々ありますが、間違いなく最上級のソレであることは疑いようがありません。

16:00 ササッと入浴した後は駅まで無料シャトルバス

このやり終えた後の感じと気持ち良い風に吹かれてる時間帯が最高なんですよね。山頂に辿り着いた時とは異なる非日常の至福でありますよ。

16:20 御殿場駅

・・・

というわけで矢倉岳~金時山の縦走記録でした。
正直なところルート中の見どころ的な点から言っても山北駅から登るより、メインルートと思われる矢倉沢や地蔵堂といったポイントをスタート地点にする方がオススメです。但しトレーニング視点で1日歩き通したい等でボリュームを調整したい場合もあるかと思いますので、その際には選択肢に入れても良いルートかな、とは思います。