2019年4月7日日曜日

丹沢・塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳(take2)(難易度:★★★★☆)

丹沢の主脈稜線は3年程前に檜洞丸から大倉まで縦走したことがあったのですが、低山であるにもかかわらず森林限界を超えたような見晴らしの良さと道の明瞭さに非常に感動しながら歩いた記憶があります。ただしその時はとてもガスっていたため殆どその景色を堪能することが出来なかったんですよね。
日帰りだと非常にタイトになりがちな蛭ヶ岳。しかし気温が抑えられた4月であれば長時間歩く際のリスクも最低限に抑えられる上、今回は土日の両日ともに晴天の予報で大きく崩れる心配も低そうです。

とは言えシーズン一発目の登りであることから、万が一崩してしまう可能性も考慮し、大倉から登り、カバー出来ない様な遅れが出た場合も単純に引き返すことでそのリスクをヘッジ出来るピストンで行程を組んでみました。

塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳

最終目的地を蛭ヶ岳とし、無理を感じる場合は丹沢山まで。更にダメな場合は塔ノ岳で引き返す。こんな感じです。

7:15 大倉BS

本当は6時には登り始めたいのですが、自宅からの始発がゆっくり目であることから頑張ってもこの時間がスタートとなってしまいます。
この日は気温が上がり小春日和ということもあり多くの登山客が訪れていました。表尾根コースのスタート地点(ヤビツ峠)はかなり凄い数になっていたのではないでしょうか…。


実は大倉尾根はいつも下りのみで使用しており、登りは初めて。ですがある程度場数を踏んでいたことに加えて予報通り良く晴れてくれていた事もあり大変歩きやすいと感じました。

そうそう、道中、塔ノ岳を6000回登ったという通称チャンプさん(歩荷さん)とすれ違いましたが、親しみやすいお人柄に加えて体格がガッチリされており伊達ではないオーラが出ていましたね。

10:30 塔ノ岳山頂(1座目)

ここで少し早かったのですが昼食。

もう少し、こう、なんとかならないものか…

皆食べるものをブログやSNSに上げる際には見る側を唸らせるような写真を載せているじゃないですか。これでは流石に花がないよな…と思ったので…

救いようがないな(笑)

あ、でも手打ちに出来るくらいの景色が広がっておりますので良いとしましょうかね。

”山に登って山を見る”のココロ。その真髄はチラリズムにあり。

富士山は午前中の早いうちは麓まで綺麗に見えていたのですが、水蒸気に加えて黄砂の影響なのでしょう、お昼近くになると山頂付近を除いてモヤに隠れてしまいました。前回鍋割山から遊びに来た際は結構よく見えていたので今回は点数を付けるなら60点くらいかなぁ。

さて、ここから本格的な稜線歩きが始まります。

丹沢主脈稜線

目指す蛭ヶ岳の山頂が左端に見えます。あそこまで行ってここに戻ってきますので、結構歩けそうです。


雪解け時期から然程時間が経っていないので緑成分が抑えられていますが、やはり丹沢の醍醐味はこの稜線ですよね。塔ノ岳まで登ったハイカーの1割り程度が丹沢山以降に進んでいる印象。

11:30 丹沢山(2座目)

お茶と羊羹で一服、していたのですが、流石に絵的に地味だったので自重…。

その後は体調や天候ともに好調であったため、その先の蛭ヶ岳を目指します。

ゴール地点が逐一見えているので歩きの励ましになります

蛭ヶ岳山頂への最後の登り返し

山の上にポツンと建物が一つ。日本昔話に出てきそうな絵だよなぁ、などと思いつつ歩いていると逆方向に歩いてゆく登山者と多くすれ違いました。やはりスタート時間を6:00あたりに置いているのでしょうか。東京発では最速のスケジュールのつもりではありましたが、一般的には既に下山の時間を過ぎていることを認識。

13:30 蛭ヶ岳山頂(3座目)

自分の他に1組の登山客がいましたが、暫くしたら下山されてしまったので貸し切り状態の山頂。同様だった前回を思い出します。それにしてもテントで幕営出来そうなポイントが広がっているので、解禁されたりしたらもっと多くの人が訪れそう。同時に色々と収集がつかなくなってしまうかな、とも思いますので簡単な話ではないのでしょうが…。

他の登山客がいないことを良いことに暫く大の字になって昼寝をしたあと、塔ノ岳に引き返すこととしました。

今度は蛭ヶ岳から塔ノ岳を眺める

龍の背のような綺麗な稜線の先(右端)に、ポツンと塔ノ岳山頂(尊仏山荘)が見えます。前回はこの景色が全く望めなかったんですよね。有り難や。

15:00 再び丹沢山(4座目)

時間的に下山時には日が暮れるので最後はナイトハイクだな、と考えつつみやま山荘にて飲料を購入。500円の味がするぜ~。

16:30 最後のピークである塔ノ岳(5座目)

10時間をオーバーして流石に疲れてきましたが、定期的に行動食を取っていたため足は回ります。過去に檜洞丸から歩いた際にはこのあたりで軽いハンガーノックになったんだよなぁ。今回はハンガーノックになっても復活できるドーピング薬(?)も2発常備しているので万全。

そんなこんなで真っ暗になった大倉尾根を一人下っていったのでした。

19:00 渋沢駅と酎ハイ

そう言えば下りきった後にいつも見かけた丹沢クリステル人形(謎の蝋人形(?))が2体とも撤去されておりましたな。山登りを始めた当初から安置されていたのですが、気になって少し調べてみると、どうやらその先にあった乗馬クラブの看板人形だったようです。

・・・

今回のコースの累積標高差(2600メートルオーバー)は上高地から槍ヶ岳までのソレとほぼ同じで、且つ1日で下山を賄うこととなるため非常に歩きごたえのある縦走路でした。近所であることもあり、季節や自分の体力を見極めればガッツリ歩きたい時にとても良いルートであることを再認識。
危険なポイントは殆ど無く見晴らしの良いポイントが多くありますので、体力に自身のある方に一押しのコースです!

2019年3月31日日曜日

登山で使うGPSとバッテリーの問題について

今自分が何処にいて、どの様に歩いてきて、向かう先がどの地点なのか。GPSを受信して簡単に情報が得られる位置情報システムは街中では「あると便利かな」的な感じのものなのですが、コレが登山の話となるとちょっと事情が違う・・・。そんな話です。


登山を始めたのはもう5年位前の話なのですが、当時はネットの情報をかき集め、紙に印刷した地図を持参して近場の山をトレッキングしておりました。山中でのアドリブによる判断を極力なくす…という点では、事前のしっかりした計画を立てる意識付けの面からもプラスであったとは思うのです。

しかし悲しいかな、当時所有していたプリンターは一般家庭用のインクジェットタイプ。実際に歩いてみると、体からの発汗で地図が無惨な位に滲むんですよね。仕方なくザックに入れて歩いてみてもちょくちょく確認しながら進むことが当たり前の世界、いちいちザックを下ろして荷を解いて、というのが異様に煩わしいわけです。
(紙地図は今でも最後の手段として常備はしているわけですが...)

そんな困った状況に一石を投じてくれたのがスマートフォン用のアプリケーション。


これ、凄いんですよ。
地図画像データを事前にキャッシュしておけるので、山中ではGPS信号をキャッチ出来ればほぼ完璧なナビ環境の元でトレッキングが出来ちゃうんです。
実際に歩いてみると、音声による定期的な歩行距離や高度のアナウンスが可能で(一人で登っていることもあり)なかなか励みになります。そして何よりも他の専用GPS機器よりずっと画面が見やすいんですよね。見やすさってナビアプリのかなり重要な要素であることは間違いないし、触ってみるとコレさえあれば他は要らないような感じさえします。
旅行中のカメラもGPSも緊急用のライトも暇つぶしの道具にもなり得るので何より荷物が減ってくれるのも有り難い。コレは本当に重要。個人的には今でも日本国内ならこのアプリケーションを使い続けたい気持ちがあります。

ですが、一台で完結できる、ということは逆にそれが使えない状態に陥った場合、楽しさや計画面、安全面の屋台骨がへし折れるという事でもあります。結論としてはスマートフォン用のアプリに頼ることを止めて、専用のGPS機器を購入しました。

原因はバッテリーの問題です。
これはアプリの問題ではない様に思われることと、自分の所有する機器固有の問題なのかもしれませんので勿論一般論ではありません。

ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)

事象としてはGPSを使用した状態でトレッキングを続けていると、バッテリーが2,3割程度しか消費していない状態であるにも関わらず突如として「0%」となってしまい、本体が強制的にシャットダウンされてしまう、というものです。こうなると位置情報は勿論のこと、カメラも使えないので道中の記録が一切出来ません。モバイルバッテリーも試してみたのですが、使用時間から見たバッテリー消費速度は抑えられたものの、取り出した際にケーブルが外れると同様のシャットダウン事象が発生してしまうので駄目でした。
最初はWifiの電波探索云々でバッテリー消費が異常に早くなっているのかもとか、他のアプリケーションが通信エラーを繰り返しているかも等、想定されることが幾つもあったのですが、改善の糸口が掴めなかったため原因は判明出来ませんでした。

ただし使い始めてから2,3年が経過しているので、単純にバッテリー老朽化という点も否めない感はありました。仮にコレが根本原因だとするならば。「GPS精度の良いそこそこ高い価格の機器を買っても2年程度で使えなくなる」ということなので、残念ながらスマートフォンからGPS位置情報を得るという使い方自体がお話にならない、という結論になります。登山を楽しむ上での生命線とも言える位置情報ですから、そもそも使えなくなるなんてことはあってはならないし、万が一バッテリーがダメになっても当たり前のように直ぐに復旧出来ることが前提になっていないと無意味な訳です。

今回購入したGerminのGPSは画面の視認性や機能性ではGeoGraphicaに大きく劣りますが、乾電池で動きますので、「位置情報を確実に得る」という点での運用性では比にならない位の安心感があります。ここがこの専用機器の価値と言って良いでしょう。


次週末あたりからボチボチ登り始めようと思いますので、いろいろ試してみようと思います。


2019年2月24日日曜日

PSVRといつか見た夢

ここの所殆どスイッチをいれることがなかったPS4。
もう片付けてしまおうかなぁ…とか思っていたんですが、なんだかお金かけた分だけ楽しめてない感じがあって消化不良感があったんですよね。テレビゲームにワクワク感が薄れてしまうのは年齢相応なのか、とか、そもそも似たゲームを遊んでいる知人とのコミュニケーションツールという側面も20年近く前の話・・・とかボンヤリ考えていたんです。
ですが、一人で生きている身上、こういう”昔咲かせた花”であっても”考えなしに捨てるべきではない”と思うところがありまして。

口を開けていれば楽しさや充実感を享受できる時代はとうの昔に終わっている訳です。真綿のように首を絞める不安や虚しさに立ち向かうには、お金や時間を費やしてでも興味の芽を育てていかないと…という焦りもあるのでしょう。あれ程打ち込んでいたのに捨ててしまった幾つもの破片を拾い上げ、一つ一つ泣きながら懸命に磨いてみる。残りの40年、50年の長い道を照らしてくれる光を自分の中になんでもいいから創る。規定した線の1歩2歩オーバーする感じで、少しの無理を挑戦という言葉にすり替えながら意図的に欺き続ける。

・・・
85年に任天堂からファミリーコンピューターが発売されて以来、テレビゲームの進化と共に育っていった世代の自分は、本当に沢山のものを得たものです。ゲームを遊び終わったその先にも絵を描いたり、音楽を聴いたり作ったり演奏したり、プログラミングやゲーム制作に興じてみたり。
そういった宝物に今一度光を当てつつも、目を前に向けると新しい時代の、新しい息吹を感じるガジェットの一つがリリースされていたと。それがPSVRだった、というわけです。

実はPSVRは店頭デモすら触ったことがなく、「解像度が低い」「酔う」「市場が盛り上がっていない」等のネガティブ情報が大勢を締めていましたので、購入にあたって必要な数万円のコストがその後の数年でペイ出来るかが不透明だったんですよね。

ですが、ハードルが下がった状態で実際に幾つかのタイトルに触ってみた結果、考え方が180度変わりました。というか540度変わりました。

コレ、本当に凄いですね。

初めてiPhoneを触ったときの隔世感、質の良いオーディオコンポーネントが空気を一変させた時の感動、そしてテレビゲームに初めて触れたときのあの感じ。
昔感じたインパクトの大きかった色々な出来事に肩を並べる、自分の中のちょっとした事件でした。

確かに解像度感はHDや4Kと比較すると大きく劣るものではあるのですが、「ゲームの中に入れる」んですよね。

ACE COMBAT7

恐らく動画だと「360度見渡せるんだねぇ」といった感じしか伝わらないと思います。ですが一つ断言できることとがあります。

「動画ではVRの凄さが1%も伝わってない」

こればかりは実際に遊んでもらわないと絶対に伝わらないのですが、1280×720の動画を見る事とは根本的且つ次元が異なります。言葉での表現も難しいのですが、「テレビの前でゲームを遊ぶ」の次元から、「ゲームの中に入って体験する」の次元にかなり踏み込んでいる、と言えば伝わりますでしょうか。

とにかく最初に遊んだACE COMBAT7と、WipeOutではそのあまりにも強烈なインパクトから開いた口が塞がらない状態が続いたのでした。

突飛な予想ではあるかもしれませんが、(HMDがゲームの枠を超えて世間一般に受け入れられるのであれば、ですが)今後以下ようなことが起こるように感じます。

・YoutubeのVR版が登場
・TVモニターが徐々に役目を縮小(テレビゲームの終焉)
・HMDからAR、MRへの進化
・生活や仕事への介入

うーん、あとは何だろうね。

・・・
で、せっかくなので幾つかのVRに対応したタイトルを触ってみました。

wipeout omega collection
 →反重力レーシングゲーム。F-Zeroとマリオカートを合体させたようなタイトルで完成度はかなりのもの。コンテンツの一部はPS3でも発売されていましたが、その全てプラスアルファがVR化されており、夢がかなった感が凄く、とにかくアツいです。お気に入りの一本。


Rez Infinite
 →おなじみの3Dシューティングゲーム。タイトルの大半がドリームキャスト版の焼き直しですが、宙に浮かんでいる感がなかなか秀逸。新しく作られたArea Xはかなり凄い表現が連続してくれるのですが、プレイ時間が15分位とボリューム感が大幅に欠けているのが残念か。


Farpoint
 →一人称視点のガンシューティングゲーム。酔いました。どうも地面をガシガシ走るタイプのタイトルは自分の三半規管には厳しいらしい。多分VR上級者向けの様な気がするので、VRにもう少し体が慣れてきたら遊び込んでみようと思います。


DirtRally
 →レーシングゲーム。日本では発売されていないタイトルですが、ソフトウェアは海外版でも日本のPS4で遊ぶことが出来ます。ただしVRモードは追加コンテンツですので、以下の流れで遊べるようになります。
・PS networkにで海外アカウントを作成
・Amazon等で海外用プリペイドコードを購入
・海外アカウントで追加コンテンツの購入
実際にラリーカーに乗り込んだ感じになりますので、シンクロ感が半端ではないです。かなり楽しくなります。


グランツーリスモSPORT
 →レーシングゲーム。まだほとんど遊び込めていませんが、グラフィックへの気合の入れ方から創り手の車への愛がビンビン伝わってきます。基本的にラリー等のグラベルが好きな自分には、ターマックが少々苦手なこともあり、じっくり腰を据えて遊んで見る必要あり。


VR World
 →ヘッドマウントディスプレイのおまけで付いてきたタイトル。デモンストレーション的な意味合いが強い5つのゲームで構成されていますが、どれも直感的に遊ぶことが出来るので、友人等が訪ねてきた時に遊んでもらうには良いのかもしれません。"例のサメ"のインパクトが凄いですよ。

2019年1月25日金曜日

Cantatas全集 (Bach Collegium Japan)

今回はBachのCantatas全集を購入した際のメモになります。

一連の作品と出会ったのは最初は図書館でした。まだ声楽方面にはあまり手を出していなかったのですが、昔にFaureのRequiemを聴いて、存外しっくり聴けたことを思い出し借りてみたのがきっかけです。Requiemなんてものは一般的に自分と同年代の人たちの聴く曲とは大きくかけ離れたイメージ的にはとてもとても地味なアルバムで、会話のネタにもなりません。ですが気分が大きく落ちて思うように動けなくなってしまっている時に”そこにあって良い曲”だったんですよね。実用性があったんです。

自分にとって良い曲との出会いというのは、最初は一聴した際の印象として「おお、良いね。」という身も蓋もない感想のみが出てきて他の作品に埋もれてしまいそうになるんです。そこから少し時間を置くと、対象作品を妙に聴いてみたい衝動が沸き起こって来ます。
今回もそのような感じだったのですが、一番最初に聴いたのがVol.30。朗々と鳴りっぷりの良いトランペットとCarolyn Sampsonの凛としたソプラノ。とにかくレコーディング状態が良く、音響機器が喜んで鳴ってくれる様な印象を強く与えてくれるアルバムでした。


そこでふと「Vol.30」という文字が目に入ってくるのですが、よくよく調べてみた結果、既に全55巻という大ボリュームにて2013年にリリースが完結していることを知ります。

当然図書館では55巻全てを所蔵しているはずもなく、ここからレンタルCD屋とレコードショップ及び中古CD屋巡りが始まります。

アルバムを一枚ずつ購入すると各々3000円前後要してしまいますので、まずはレンタルCD屋(蔦屋書店)に飛び込みます。ここなら1枚あたり100円ですからね。
ところが近所のショップは流行らないクラシックなんぞ言い訳程度にしか置いておらず、藁を掴むような思いで梯子の結果、ようやく代官山の蔦屋に10巻~20巻程度の在庫があることを知るに至ります。

当初はこれらを聴くことで満足していたのですが、人間というのは業が深いというか、コレクション商法に引っかかったというか、「持っていないアルバムが欲しくて仕方ない」というどうしようもない状況に陥ってしまったのでありますよ(笑)

こうなると休日の持て余した時間を燃料に、なんとか全てを手に入れることは出来ないか・・・とか画策し始めてしまうんですよね。

最初は上野公園にある東京文化会館の資料室に入り浸っていました。ここには状態の良いディスクを試聴スペースで座って鑑賞できますから散歩ついでに楽しむことが出来ました。

ここの資料室は近くの東京藝大の方も多く利用されているとか…

レーザーディスクプレーヤーにCDを入れて鑑賞するというスタイルに驚かされつつも、結局ここではディスク自体のレンタルは出来なかったので、代わりに中古CD屋を巡ることに。
ですがここでも全巻揃えることも出来そうにないこと、及び一枚あたり1000円前後であることからいまいち感が拭えません。

そんな事があったため、結局BOXセットを買ってしまう事としました。全てを手にしたい場合、1枚ずつ手に入れるよりも明らかに安価で手に入ることや、全巻SACDのマルチch再生が可能であることも背中を押した感じです。

買っちゃった /(^o^)\

購入にあたってはネットで色々と情報を集めていたのですが、どうやら全集は日本向けの10万円のセットと、輸入盤の半額以下のセットの2種類があるようで、後者は盤面の品質がかなり悪いようです。

ネット通販で購入してしまうと後々厄介であることは容易に予想出来ましたので、今回は実店舗(HMV)を使うことにしました。幸い関東近郊のショップには在庫が幸い2つあるようで、1つが近所であったことから一旦これを購入し、駄目なら交換してもらうという作戦。

この時代、CDを買うということは資産として意味を成さないのであれば無意味、というくらいネット上にコンテンツがばらまかれてしまっている状況ですからね。当然これくらいの事はします。

結果としては1つ目を購入すると残念ながら(予想通り?)大分多くの盤面に傷が付いておりました。ブックレットも端が折れていたりと品質管理に問題があることが明白に。

こんな感じの傷が数十巻の盤面に…

その後ショップに連絡をした結果、もう一つのBOXを取り寄せて各巻の盤質を比較し、状態が良い方のディスクを頂けることに。
最終的には100点の状態ではないですが、98点くらいの内容になったためショップの店員さんにお礼を伝え、手を打つこととしました。

・・・

早速いくつかユニプレにディスクを入れて聴きつつライナーノートを眺めていたら、ビットレートの一覧表が。


ほほう。ビット深度は時代とともに上昇しているようですが、サンプリング周波数は殆どが44.1kHz。マルチも28巻以降から正式に収録されているようで、それ以前は2ch音源。SACD層やマルチ層もリニアPCMからのコンバートかな・・・。

アンプを変えたためユニプレからデジタル接続が出来ないことを思い出し、急遽確保することとなったケーブル。自作しようかと思いましたが、目の届かない背面でトラブルっても困りますので完成品を買いました。アナログ接続という点については(仕方ないのかもしれませんが、)実に不便ですね…。

とは言え各巻共に十分な音質を確保出来ており、満足度はかなりのもの。やはり音の良さはスペックよりもレコーディング技術に依るところが大きいのだな、と思っちゃいます。


鈴木雅明さんのバッハはcantatas以外にもBCJブランドの作品をいくつか聴いていますが、本当に素晴らしい作品が多くて最高です。クラシックなどをこれまで聴かなかった方にも自身を持ってオススメできる作品群だと思いますので、機会がありましたら是非試してみてください。

2019年1月1日火曜日

2019 明けましておめでとうございます。

昨年は大切な仕事に邁進しつつも、40歳の大台に達し、ただただ目の前の猥雑な物事に振り回され盲目的に恭順するという愚を改め、少しでも俯瞰的な物の見方を身に着けて行こう、それが生き方として自分を大切にする事に繋がっている筈である、と考えました。則ち"(0や1ではなく、)バランスのとり方"を改めようと、強く想うに至った一年であったと言って良いかと思います。今年もテーマ的には大きく変わるところはありません。

新しい時代が始まるにあたり、有限なお金と時間をどのように投資し、一秒一秒を自分にとって本当に腑に落ちた有意な記憶に替えて行き続ける為にはどう立ち振る舞うべきなのか。常に自分に問いかけつつ歩いて行きたい。そんな事を想う年初。

至らぬ所の多い私ではございますが、ご指導頂けますよう、皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2018年12月8日土曜日

奥高尾(陣馬山~景信山~高尾山)(take2)(難易度:★☆☆☆☆)

先日、今年の登り納めに近場の奥高尾縦走路を歩いてきました。
実は今年の頭にも遊びに行ったルートでは有りましたが、山頂からの景色がとても良い割には手軽に歩ける道であったため、再び遊びに行くこととしました。

前回と同様、陣馬山から高尾山に向けて歩きます

近場ではありますが、秋冬で少々日が短いこともあり出発時間は早めにとり、十分な時間を確保します。

8:10 陣馬高原下BS

JR高尾駅からバスにて40分程度の移動。この時期になると高山に向かっていたハイカーの足が低山に移ってきてしまうため、バスの乗車率が危険なレベルまで高まってしまいます。

8:30 登山口

そこから道に沿って登山口方面に20分程度歩いて登山口にアクセス。

落ち葉を掻き分ける音に季節を感じますぜ

まずは陣馬山のピークを目指して500m程度上げてゆくのですが、この日は太陽の光が本当に気持ちよかったです。空の青さも十分際立っていて条件次第で道の印象がガラッと変わってしまうことに改めて驚いてしまいます。

9:15 陣馬山山頂

登った時間の短さを考えると、この眺望の良さは大盤振る舞いと言って良いです。

謎の白馬像

この陣馬山、元々は関東の北条氏が甲斐の武田家への備えとして城を築いた地であり、名前は陣「場」山と書くのが本当らしい。それがいつの間にか名前が書き換えられてしまったとのこと。なのでこの像を見ると少し複雑な気分になります。
山の名前がこうして様々な呼び名に遷移するというのは良くあることなのですけどね。

山頂からは大分積雪した富士山が実に綺麗に見えました

本当に天気の良い朝だわな・・・、と現地調達した味噌田楽を突きつつ暫しボンヤリする。
その後は景信山に向けて進んでゆきます。

11:15 景信山山頂

まっ平らな関東平野の奥にスカイツリーを望む

ここで昼食をとった後は高尾山に向けて歩いてゆきます。
道自体が陣場山以降はひたすら高度を下げるだけなので、体が若干冷えてくるぜ…とか思いつつボーッと歩き出したら、一瞬ではありますが小仏トンネル方面に下りそうになってしまいました。チコちゃんに叱られる…

高尾山へは相模湖の見える道が正解ですぜ

のんびり進んでゆきます。

11月の下旬ということもあり、東京の紅葉はまだまだ綺麗

やはり紅葉には青空と太陽の光が必須ですな

そして、高尾山山頂。

13:50 人が多すぎる高尾山山頂

ここはいつものように花見の季節の上野公園みたいになっており、ぎっちり人で埋められています。山頂感どころか休憩するためのスペースもないため、そのまま6号路から高尾山口駅まで歩くこととしました。

・・・

今年はこれで登り納めにしようと思います。
海外を含めて色々な山に登れた一年ではありましたが、泣く泣く断念したターゲットもあり宿題を持ち越してしまった感じがあります。ですが慌てず一つずつじっくり取り組んでいきたいものです。

まだまだこれから、なのですから。

2018年11月26日月曜日

2018 東京インターナショナルオーディオショウ

オーディオショウは昨年(2017)は参加出来なかったので、今年は久しぶりの参加。
まぁ参加して気になる機器を発見したところで手の届くような代物は滅多にお目にかかれないのですが、自分的にはそのような機器をプロモーションするためのアルバム、アーティストを見つける良い機会と捉えております。

例年通り有楽町の東京国際フォーラム

あまり多くのブースを回っても仕方なかろう・・・ということで、今回はDENON(D&Mホールディングス)とESOTERICの2つをメインに遊びに行きました。

まずはDENONブース

B&Wの800で複数プレーヤーからの音を比較試聴させてくれました。
(自分的には有意な差は感じられず)

お次にESOTERICブース

ここではアヴァンギャルドというホーン型スピーカーの音を聴くことが出来ました。
以前、家電量販店でこのタイプのスピーカーを聴いた際は(おそらく店側のセッティングが甘かったのだろう)大分ボワついた音の残念なイメージが頭に残っておりました。
が、この白いラッパのUNO XDは(表現が難しいのですが)場を作り上げるポテンシャルを十分に感じる自分的にアリな音を出しており、印象がガラリと変わりました。この機種、確か代官山のTSUTAYAで使われていたような気がします。

なお、デモンストレーションで使っていたアルバムもチェックさせて頂きました。

AlisonKraussのNew Favorite。ジャンルとしてはカントリー。

上から下まで音の出ている優秀な音源でした。

そう言えばデモンストレーションの中では、外部クロックの有無による聴き比べも行ってくれたのですが、コレが結構違って聴こえて面白かったです。ジッターの影響によるものらしいですが、デジタルも所詮はアナログ回路環境上での信号のやり取りでしかない…って事なのよね。DA変換を行う際の話になるとファイルのデータ転送とは訳が違う。

■参考URL:高嶺の花!?高性能なクロックジェネレーターを使ってみよう!

但し、自分の保有する機器にはそのような機器を接続するためのBNC端子が存在しないので今後もお世話になる事は無さそう。

アバンギャルド トリオ・ラグジュアリー・エディション

この赤いラッパはどうやら全世界で64機しかないとのことで、最早売り物としての性格すら有していない、と言って良い代物。実際聴いてみると姿に見合う大らかな音、敢えて悪く言うなら反応の遅い緩慢な音といった感じで、これも富豪のイベント等、ホール級のスペースにインストールされて初めて存在意義を見いだせるのではないかと、そう思いました。

FOCALのフラッグシップ機種であるユートピア

もう名前からして"あっちの世界に連れて行ってくれそう"感で一杯。
お一つ2700万円だそうです。家が買えちゃう値段ですねぇ。
今回はタイミングが悪く、当機種の音を聴けませんでした…。

セッティングレイアウトを一歩間違うとお葬式の様になってなってしまうので油断ならない。

そういえば気のせいかもしれませんが、若い年齢層が以前来たときより多くなっていたような気がします。もしかしたらオーディオ業界の今後を睨んだ必死な取り組みが実を結び初めているのかもしれません。

…そんなことをボンヤリ考えながら、入口で貰ったスクラッチくじを擦ってみると…

何やら当選したようです…

スペシャルなノベルティがプレゼントされるとの事でしたが、最初はメモ帳とかボールペンとかその辺が貰えるのかな??と思いつつタイムロードブースに赴いてみると…

ノベルティってレベルじゃないでしょコレ(笑)

なんと、ヘッドフォンとスタンドのセットを頂いちゃいました。
機種はULTRASONEのPRO 550iでした。十二分に立派な機種ですので大事に使わせて頂こうと思います。

今回はお土産までもらえて随分と楽しめた感じです。