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2017年3月12日日曜日

Cassandra Wilsonのススメ

最近、あまり書きたいトピックもないため、数多いる女性シンガーの中でも自分が最も好きな歌い手さんの事でも書きましょうか。

音楽業界が大幅に縮小し、レコードを手に取ることが減った一方、相反する形で様々なサービスにより"いつでも""好きなだけ"聴けるという環境が整ってしまった今日、知ってる方にはお馴染みですが、知らない人は全く知らない。そんな歌い手さんかもしれません。

 

アメリカ・ミシシッピ州出身のJAZZシンガーで、特徴としては何と言ってもその魂の底から湧き上がっているのではないかと思わせてくれるあの声の低さでしょう。日々の生活で押し殺されて死んでいった想いや言葉が、彼女の声で一瞬鈍く光るような感覚すら得られます。

その歌から生み出される包容感、凄みは何と言いますか、他のどの歌い手とも比較されうるものではなく、寧ろそのような柵を突き抜けている感があるからでしょうか、聴いていてとても安らぎます。

これまでの人生を、子供の頃から一本線で描けなかった人。
思うように事を運ぶことが出来ない、翻弄され続ける不器用な人。
それが自分なんだと前向きに挫折を繰り返しながら前進する人。
そんな方に是非聴いて欲しいと思います。

もし興味を持たれたら、まずはNew Moon Daughter、BLUE LIGHT 'TIL DAWNあたりをオススメします。

 

暗さと明るさと力強さを兼ね備えた、時代を超える多くの曲に虜になること間違いなしです。

2015年11月30日月曜日

引き続きJanis

今週は土曜日に神保町のjanisと自宅を往復していました。

先週予約していたGoldmundのsometimesを引き取りに行き、これに併せてHeliosの作品を一通り青田刈りレンタルしちゃいました。(とはいえ今回は先週沢山もらった割引券やら無料券を使用するだけの10枚程度)
出費を抑えるために当日レンタルを敢行し、神保町と自宅間を1日で2往復したのですが、なんか貧乏根性丸出しでダメですよねぇ、コレ・・・。ノートPCでも買いたくなっちゃいます。
(sometimesはまだ聴き込んでいないので、暇な時にでもレビューをあげようと思います)

来週の土曜日は半額キャッシュバックが行われる5日ということもあり、janisに再度出向き、今度はGlenn Gouldに手を出そうと思います。

彼もKeith Jarrettと同じく演奏中に唸っちゃう癖を持った演奏家(というか変なオジサン)らしいです。
曲はYoutubeで聞いてみても繊細さはあまり無い(と言ってもフジコ・ヘミングのようなやっつけ感はない)んですが、何か心に秘めたものを表現しようとしている意図を感じて思わず聴き入っちゃいます。

あまり脚光を浴びない天才が沢山いるんだなぁ、と個人的にとても楽しんでおります。

・・・

翌日は図書館にて買った本を読み込む。


取り敢えず第1部を読み終えました。DESやAESといったオーソドックスな共通鍵暗号と、RSAの公開鍵暗号の少し踏み込んだ内容を解説してくれています。

共通鍵のファイステル構造、SPN構造の話も面白かったですが、公開鍵と秘密鍵のアルゴリズムの美しさに感動しました。こんなシンプルなことをしていたのかと。

思わず前のめりになってしまったのは、RSAの秘密鍵ってのは公開鍵に含まれる値を素因数分解して、2つの素数に辿り着くことさえできれば実は判っちゃう・・・、みたいなところ。(単純な話でありながらも、当然簡単にたどり着けるものではない)

実はRSAの公開鍵→秘密鍵解読って、「解読できない」ということが数学的に証明されていないらしいです。
現段階で考えうる解読法を直球でやった場合は計算に何億年もかかっちゃうよ、というだけの話のようですね。世の中のSSL/TLSがハイブリッド暗号(共通鍵暗号+公開鍵暗号)であることを考えると、ちょっとロマンを感じてしまいます。(もちろん悪事云々ではなく、古代、戦時中から延々と続くセキュア通信に対する人類の英知の結晶と、それを延々と追っかける裏の英知、という相反関係で、という意味ですよ?)

特に印象深かったのが、暗号アルゴリズムそのものの在り方として、盗聴者に公然と知らしめられている事を良しとしている点であり、であるにも関わらず、暗号解読者に「なかなか破られないもの」が強さの尺度として定義されている点。

要するに、秘密は漏れるものである、ということを前提においている、ということです。
(=秘密にすることで秘匿性を持つ、ということは、コレが漏れた時点で全てが台無しになる)

なんかこの考え方は、世の中に物申す多くの人達に欠けていて・・・、しなやかに世の中を渡っていくために本当に必要な、処世的な・・・とても大事な何かに思いを馳せずにはいられません。個人的にとても胸が熱くなります。

如何でしょうか。

2015年11月25日水曜日

神保町のレンタルCD屋さんJanis

4連休(3連休+年休)の内、2日目をA君を自宅に招いて小さな忘年会、3日目に実家に戻って忘年会ということで、12月に入る前だというのに既に2回の忘年会を乗り越え、少しグッタリしながらの連休最終日。

本日はフリーでしたので、日比谷図書文化館にこもって読書をした後、夕方に神保町まで散歩して、前から訪れてみようと密かに考えていたレンタルCD屋さんに行ってまいりました。

レンタルCD Janis

↑のWebページを見る限りだと、目当てのアーティストが掲載されていないし、そもそも雑居ビルの1フロア(9F)というスペースだから数も限られてるのかなぁ、というイメージでした。



ところが実際に訪れてみると、空間比でのディスク数密度が恐ろしく高いんですよね。
ざっと見た感じ、TSUTAYAなどの大手ではカバー出来ない(=回転率が悪くて取り扱わない)ジャンルを狙い撃ちしたような少しマイナーな(言い方を帰ると希少価値の高い)ジャンル、アーティストを中心に作品が取り揃えられているようです。

というのも、自分は以前からポストクラシカル(※)、アンビエントといったジャンルに興味があったのですが、TSUTAYAには一切置かれていなかったものが、ここには有りました。
なんというか、自分の中でのこのお店のブランディングが一瞬で確立された感じです。



ちなみに気になるレンタル料金はこんな感じです。

2泊3日で400円前後。希少価値の高いアルバムレンタルなんでこんなもんかな、と思ったら、会計後に支払った料金の半額が金券になって戻ってきました。

今回は取り敢えず4000円ちょっとレンタルしたので、2000円分がバックされてきました。ということで、結局1枚300円程度になり(新宿TSUTAYAの「150円/枚に郵送返却無料付き」には敵わないものの)十分活用して行けそうなリーズナブルさであることが判りました。

ちなみにレンタルしたのは以下のアーティスト。
Goldmundは数日前に発売された新しいアルバムもレンタルが開始されておりました。


本日は貸出中でしたが予約することが出来ました。「週末に再度訪れてくれればレンタル可能」とのこと。

良さそうなアーティスト発掘が捗りそうです・・・。

2015年10月18日日曜日

Sings Ballads and other love songs 情家みえ

少し前になりますが、情家みえさんのアルバムを買いましたので少しレポートを。

Sings Ballads and other love songs

この音源との出会いは中野ブロードウェイにあるフジヤエービックのPCオーディオ試聴機でした。
やはり出会うべくして出会った音というのは憑いて離れてくれませんね。

同じ視聴コーナーにいつまでも居座るわけにはいきませんので、一度店を出た後に後ろ髪を引っ張られるようにまた入店・・・を2,3度程繰り返して完全に不審者になっていたと思います。本人としては良い曲に巡りあえてちょっと楽しかったりするんですけどね。

で、LUXのいかにも高そうなDACから流れてくるハスキーボイスにすっかり魅せられてしまい、是非とも我がHA5000&W5000でもアルバムを聴いてみようではないか、となった訳です。

日本にもここまで表現出来る歌い手さんがいる!

調べてみますと、情家みえさんのアルバムはまだこの一枚だけのようでして、レンタルショップやレコードショップにもあまり置かれていないようです。だがしかし!

e-onkyoのハイレゾ音源として販売されていました。

今回は残念ながらDSD形式の音源は販売されていませんでしたが、WAVとFLACの192kHzでリリースされていましたので、自分は後者のFLACを選択。
以前であればプレーヤーとしてiTunesを使っていたため、FLAC形式のファイルが扱えずに困ったことになっていたかもしれませんが、現在はJRMCを使用しているため問題なく再生することが出来ます。便利ですねぇ。

  1. So In Love
  2. THE WAY YOU LOOK TONIGHT
  3. ON THE STREET WHERE YOU LIVE
  4. WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
  5. I WON'T DANCE
  6. HOW DO YOU KEEP THE MUSIC PLAYING
  7. FLY ME TO THE MOON

個人的には1曲目、6曲目が良い感じでして、聴いていると暗闇の中でポッと小さな光が灯るような印象を受けます。とにかくレコーディング状態が良いため、ピアノの筐体に響く音、鍵盤を押し込んだ時の音圧、歌い手の息遣い、唾液の絡む音・・・といった一見曲そのものには関係のない部分が実にリアルに描かれていることや、音数が少なくて団子になっていないことが良い方向に働いているのでしょう、音像、定位感がバッチリです。

4曲目のWHAT IS THIS THING CALLED LOVEは1曲目と同様、Cole Porterの曲とのことですが、確かBILL EVANSがPORTRAIT~で弾いていた曲でしたっけ。

非常にお薦めですので、是非聴いてみてください!

そういえば以前オンラインショップで購入した北欧のアーティスト・Hoff Ensembleのアルバムもオーディオショップでの視聴がきっかけでした。
これだから試聴コーナー巡りはやめられまへんな~。

2015年2月9日月曜日

SarahAlainn(サラ・オレイン)

ここ最近休日の空いた時間を使い、レンタルCDショップにて音源漁りをし続けております。
女性ボーカリスト方面で良さそうな作品がないか開拓していたのですが、自分的に「これは!」と思うアーティストを見つけました(と言うか有名人)ので一応メモ。


出身はオーストラリアのシドニー。父親がオーストラリアの外交官、母親が日本人の作曲家のハーフ。容姿端麗、ヴァイオリン、声楽に秀でており、学歴もシドニー大学、東京大学辺りを渡り歩いているという、所謂神様が2物も3物も与えちゃった的なセレブ


2012年辺りから本格的に活動しているとのことで、現時点でアルバムは2枚ほどリリースされています。どちらもかなりレベルの高い作品なので、是非聴いてみることをお勧めします。

フィギュアスケートやTVゲームのBGM、TVメディアなどのメディアにも大分エクスポーズされているようで、これからの更なる活躍に期待。



どうかPOPS方面に足を突っ込みませんように・・・。