2016年4月17日日曜日

映画 「A Beautiful Mind」


先に結論を言ってしまうと、自分はこの作品が(皮肉無しに)大好きであります。

まず、この映画の主人公であるジョン・フォーブス・ナッシュはアメリカの天才数学者。
専門分野は微分幾何学であり、ゲーム理論の解の一つであるナッシュ均衡(もし興味があれば囚人のジレンマなどのお話と併せてサッと触れられるのをお勧めします)を導き出した功績で、1994年にノーベル経済学賞を与えられている。

この光の側面の裏側には彼が患っていた精神疾患(統合失調症)との闘いがあった・・・、という物語。

物語の描写としては、統合失調症を患いながらも妻のアリシアが葛藤しつつも献身的に支え、結果として復調してゆき、最後にはノーベル賞を得るという美談としてまとめられている。

しかし現実的には精神疾患を患った者の生き様が美談で纏まるはずはなく、実際は・・・
  • 看護師との不倫&隠し子
  • 同性愛者
  • アリシアとの離婚(最終的にはよりを戻す)
・・・という感じであったらしい。
(この辺りを知ると、その人間臭さにまみれた経歴から超人離れしたイメージがそれなりの着地を見る)

但しこれを史実と異なっていると目くじらを立てるのは野暮というものであろう。ここは葛藤と探求の末に栄光をつかんだ老人の若かりし頃の苦労話に耳を傾けてみようではないか。そして心中“そもそも精神疾患を患いながら生きるものの足掻きを知らない者に何を描けるのか”、とシニカルさを以って、アカデミー賞やらゴールデングローブ賞界隈を総なめしたという逸品を有り難く観て差し上げる、というのが生きる上での確かな処し方を心得た大人の振る舞い方だ。映画はエンターテインメントなのだから。

サントラのSACD版とCD版

それでもね、アリシアが献身的に尽くしたという実に男に都合の良い存在である筋書きが気に入らない。男の自分が思うのだから、女性であればなおさらだろう。
だいたいほぼ初対面の女性に対し「セックスがしたい」発言だの、結婚後の赤ん坊をバスタブに水没させそうになったエピソードだの、幻覚との対話により鬼気迫る勢いでただ頭を抱えちゃうとか、今日日セクハラとDVでポリス沙汰、精神病院に強制収監になっても何の不思議もないそれらの事件を、まるで共に乗り越えてきたちょっと高めのハードルだったわね、とセピア色の思い出に昇華しそうな、作品から醸し出される異臭に聊か気を失いそうになる。これはラブストーリーではなかったのか。SFなのかと。

映画を見た多くの人はこう言います。

「アリシアのあのセリフ“I need to believe, that something extraordinary is possible.(私は信じたいの。何か信じられないくらい大きな事も可能なんだと。)”にグッときたわ!」

ちょっとキツいシーンの後に来るこのセリフの言い回しだけは確かに綺麗である。そこは認める。(というかアリシアを演じていたジェニファーコネリーが綺麗なのか)
その綺麗さ故にこの手の感想を述べられる多くの方は、不用意に自分の内側の綺麗な部分をアリシアのこのセリフに投影してしまうのかもしれない。ちょっと自分に酔ってらっしゃるのではないかと。

そうじゃなくて、この作品の一番の見どころと魅力は、性格や精神疾患で周りから凄く浮いてしまう、気遣われてしまう、普通になれない戸惑い、(でもどこかで)普通でいたくない心持、自身の着地地点が見つからない、誰より純粋な想いはただ溢れるだけで周りに受け入れられるような物言いが出来ない、伝えられないことの絶望感、孤独、薬を飲むと感情の起伏が失われる、思考力がガタ落ちになる、記憶が上手くできない、そしてそれを唯一表現出来るのが眉間のしわと眼孔の影、“へ”の字に結んだ口といった心情の機微が描かれているところ。そしてラストシーンに疾患と幻覚を受け入れながら前進する(病気と共に生きて行く)シーンが曲がりなりにも描かれている、ということなんですね。愛するとか愛されるとか、それどころじゃないこの泥まみれ感が昇華されるところですね。そして総体として振り返ると、懸命に生きようとする者への人生賛歌であり、それ自体がラブストーリーでもあった、というところ。ここが泣けるんです。

分かりますか?

 

2016年4月3日日曜日

Bluetoothイヤフォン

Bluetoothイヤフォンを購入しましたのでメモ。
結論から言うと、意外なことに「当たり」でした。


そもそも一般人的にはイヤフォンなんてお金をかけずともオマケで付属してくるもので十分。
お金をかけるのであれば絶対に音には拘りたいし、そうなると有線であることは必要条件であり、音質劣化の権化(という印象を自分は持っていた)Bluetoothタイプのイヤフォンレシーバーなんて論外。そう考えていました。

5年ほど前にBluetoothイヤフォンレシーバーを一度使ったことがあったのですが、コードレスという利点の為以下のようなデメリットが生じていてあまり印象が良くなかったんですね。
  • 充電の手間
  • 音質の劣化
  • 時々挙動が怪しい
であるにも関わらず購入に踏み切ったのは、以下の様にイヤフォンジャックを落下防止用ストラップに使用しているため、イヤフォンを挿せない状態を何とかしたかった、といったところです。

落下防止用のストラップは今日日必須アイテム

イヤフォンジャックを使用しない場合でも、Lightning端子にポータブルアンプを接続することでカバー出来るっちゃ出来るんですが、荷物が増えるので通勤ではあまり使いたくなかったのも理由の一つ。

内容はこんな感じでシンプル

自分の用途としてはとにかく動作が安定していることと、耐久性(通勤用途)の高さ
後者については使ってみなければ分からないので、使い捨て感覚でイケる価格の安さが有ればOK。

で、この製品、なんと3000円程度なんですね。マジかよ、と。5年前に購入した際は1万オーバーだった筈なんですが・・・。音に拘ったイヤフォンだと1万2万は当たり前の世界なんですが、3000円ってもの凄い価格の付け方ですよね。

正直国内メーカーは商売にならないでしょうね・・・。

実際に音を出してみたのですが、十分使用に耐えれる音だったりするんですよ、コレが。
正直驚きました・・・。

別途使用している携帯用ヘッドフォン(ESW9)と比較するとBluetoothということもあるのでしょう、圧縮音源のようなシャリつきと音像の弱さを感じる聴感なんですが、それでもなんと言うか、ショボいと言わせない為の作り手の頑張りを感じる音なんですよね。特に低域とか。

どうやらスマートフォン~イヤフォン間のデータ転送は、APT-Xという圧縮が行われているようです。


あと使い勝手も結構良く、以下がイヤフォン本体に機能として備わっています。
  • 音量調整
  • 曲送り/戻し
  • マイク
ポッドキャストやラジオ、手軽に音楽を聴きたい場合は、今回の製品は大いにアリ。

スポーツ用途も想定されているので、色々なシーンでお勧めの一品です!

2016年3月22日火曜日

電子タバコと友人のライブ

そういえば先日こんなもん買いました。


稀に参加することのある飲み会などではあまり周りの会話に乗れず、少々苦しい思いをすること数幾多。
場をごまかすように好きでもないお酒を飲むことで翌日ダウン、なんてことは軽く十年以上繰り返しているわけです。正直言うと体にも精神的にもツラい。
酔うと少しだけ喋れるようになる(この辺で大抵周りに迷惑をかけ始めている)んですが、お酒を飲まずに場にいる事へのモチベーションを保てんものか・・・とズルズルと悩んでおりました。

そういう場合、喫煙者であれば“煙草で一服”という選択肢もあるんでしょうが、自分の場合はそうは行きません。
当たり前ではありますが、コスト面、健康面、臭い、火器の取り扱いリスク、周辺環境への悪影響、他者への悪印象付与等々、理由は挙げればキリがありませんから。

ただ、自分が吐いた煙が立ち上る様を見ながらゆったりした気分になれる点だけは正直嫌いではない、と言いますか、どっちかというと好きな類・プラスに属するんですよね。

であれば、従来の煙草が持つマイナス面を克服したアイテムって何かないだろうか・・・、と考え出すと自然と電子たばこが選択肢に挙がってくるわけです。

上に挙げている製品は禁煙パイポを作ってる日本メーカーのもので、ニコチン、及び毒物(ホルムアルデヒド)に化けるプロピレングリコールが含まれてないのがウリらしいです。

含まれるのがグリセリン、エタノール、香料のみ・・・と。食料品に含まれるもんだけなので安全よ!と。ホンマかいな。


というか、モノに頼らずコミュニケーション力磨けよ!とか言われちゃいそうですね。
・・・全くその通りですね。

一通り使ってみての感想としては、使う場所には最新の注意を払うべきであろう、ということです。
煙自体の臭いや毒性は全く無いのですが、事実がどうであれ周囲の人にとって従来の煙草であろうと、電子たばこであろうと関係なく嫌な気分になるでしょうから。
トラブルにならないように心がける事がとてもとても大切と。

・・・

今週末はこいつを持って友人のライブを応援しに行ってました。

S.T.G!カッコよかったぜ、旦那・・・!

ライブ会場は東京スカイツリーのお膝元である押上

2016年3月6日日曜日

トラックボールの玉磨き

先日パソコンを新調したのですが、もう一つやろうと思って先延ばしにしていたことがありました。

それはトラックボールのメンテナンスです。
Microsoft製 Trackball Explorer

このトラックボールは学生時代から愛用しているので、軽く10年以上使い続けているものになります。
状態的にはマウスのカーソルが突然おかしな場所にワープすることが度々あり、使用にあたっては非常にストレスフルな一品に成り下がっていたりします。

ですのでメンテナンスなどと言わず、新しいものを購入するという選択肢も当然有るっちゃ有るんですが、マウスのように商品選択肢の数は多くなく、自然と非常に値の張るものになったりするんですよね。
(ちなみにMicrosoftはトラックボール製品を販売していないっぽいです)

まぁ低価格帯のものであれば4千円前後で手に入ったりはするのですが、肝心のボールが小さいものばかりで操作性に満足感の伴わないものが多いようです。
※個人的にボールの小さいトラックボールについては、マウス以下の操作性と考えています。

例えば・・・


このあたりの商品群を避け、快適さを追及した品を追い求めようとすると、自然と1万円~2万円という価格帯に突入します。



ということで、これまで使用してきたTrackball Explorerの延命措置を図ってみようと思います。

まず、トラックボールの仕組みについて。
こいつは本体から発射されたLED光をボールが反射して受光部で検知するという単純なもの。

ですので、マウスのカーソルが突然ワープする原因についてまず思いつく点と言えば、ボールについた細かな傷が乱反射してしまうことで引き起こされているもの、といったところでしょう。

であれば、この傷をなくす方法をどうするか、と思い至るのですが、どうやらコンパウンド(微粒子研磨剤)というアイテムで傷をなくすことが出来そうです。

ということで近所の模型屋に出向いたところ、無事TAMIYA模型から以下の物をゲットすることが出来ました。お値段320円也。

TAMIYAのコンパウンドは、粗目用、細目用、仕上げ用と3種類あったのですが、店員さんに相談の上、今回は細目用で挑戦してみることにしました。
(症状が改善しないようであれば、粗目用を追加購入して、順に試してみようという作戦)

あまりの汚さに写真を撮りつつ買い換えようかと思った。。。

コンパウンドは歯磨き粉のようなペーストだったのですが、こいつを不要となった眼鏡拭きクロスにて磨き続けること15分。

なんとなく綺麗になったような気はする・・・

ざっと確認したところ、光の反射においても傷らしきものは無くなったように見えます。
せっかくの機会なので、ついでに本体内部の掃除も。

うわ。10年分の汚れがギッシリ。汚い…


メンテナンス後は特に不具合もなく動作しているようなので、大成功だったようですね。

コンパウンドは車とかにも使用される研磨剤のようですので、ボール自体の塗装剥げ等でダメになっちゃうんじゃないか、と実はダメ元で試してみたというのが正直なところなのですが、何とかなるもんですねぇ。良かった良かった。

(内部のゴミが悪さをしていただけ・・・という可能性ももしかしたら有るのかも・・・)

暫く使って様子を見てみようと思います。

やはりマウスを使うよりトラックボール!トラックボール最高!

2016年2月14日日曜日

新ノート型パソコン(dynabook AZ87)購入メモ

現在使用しているデスクトップ型PC(ベアボーンキットをベースにBTOしてCore2Duo(E6420)を搭載したやつ)を購入したのは、2008年あたりだったと思う。なのでもう8年くらい使用し続けており、Windows10を導入した昨今では、アプリケーションの起動速度も体感的に「非常に」ストレスを感じる鈍足状態に陥っていました。


こいつもSSDとかを導入して延命を図ってみたんですが、CPU、メモリがボトルネックになって、もう色々とダメなんですよね。ネット、メールなんてタブレットやスマートフォンでチェックしたほうがはるかに効率的。これが事実。

GeForceのビデオカードもフルHDレベルになると(今日日スマートフォンで当たり前のように可能な)YouTube動画がまともに再生できない。

DRAMメモリも2GBまでしか積めないマザーボードに無理やり4GB載せて、3.25GBという謎容量(認識可能限界、ということらしい・・・)で稼働を続けているような有様。

そして、今日、なんとNICが壊れました。。。

流石に「十二分に使い切った」と考えて良い、と判断したため、次のマシンを検討することにしました・・・、のが実は1~2年前。


しかし、です。


そのまま似たような・・・異様に場所をとり、消費電力の大きいデスクトップ型PCを今の時代に購入する、という判断はどうなのよ、と。

デスクトップ型PCはそもそもパーツを入れ替えて機能毎にスペックアップを図れるところが最大の魅力。
だがしかし、購入してからパーツを何回入れ替えたんだろ?という話があったりします。

よく考えてみると、以下通り、僅か3回だったんですよね。
  1. DVDドライブ → Blu-rayドライブ ・・・ これはデスクトップ型PCじゃないと難しいので妥当
  2. メモリ(1GB×2 → 2GB×2) ・・・ 分かってはいたもののx86系ハードウェアにインストールした32ビットOSでは4GB全てを認識出来ず
  3. ハードディスクの交換 ・・・ 実は補助記憶媒体なんて内臓型である必然性はもうない
はっきり言って、スペックアップしたくなった時にはマザーボードの規格が古すぎて、無理にパーツを購入しようとすると逆にコストが嵩んだりするんですよね。

というのも、現在使用しているPCを購入した経緯として、ビデオ描画機能をスペックアップしようとしたが、AGPスロット対応のカードが絶滅寸前という状況に直面し、そのタイミングでパソコンを全て買い直す羽目に陥ったことがあった。

要するに、自分のPCの使い方(=スペックアップタイミングが規格の1サイクルのペース)ってのは、デスクトップ型PCである恩恵を受けるようなものではなかったということです。


そんなこんなで、今回は以下を検討しました。
  • MAC(MACbook,iMac,Macmini) ・・・ モノは確実に良いのですが、値段が高い。MACminiはメモリの交換が出来ないようになっており、ライナップからもデフォルトで16GBのメモリ搭載タイプが無く、カスタマイズすると相当コストが嵩みそう・・・。自分は既にオーディオ用にMacmini2011を導入しているので、どうしてもMACが使いたくなったらそっちでフォローしよう。
  • SurfacePRO ・・・ タブレットとしても据え置き型としても使えるのが素敵なんですが、タブレットとして使用する場合、Windowsって専用のアプリケーションが少なそう。かと言ってガチでデスクトップアプリケーションを使用すると色々とパフォーマンス面での不満が出そう。所有しているiPadと競合するのも×。コンパクト故にノートPC以上に貧弱な質感、且つ専用キーボードの使い難さもあり選択肢から除外。(後述のノート型PCの良さも有るんですけどね・・・)
  • ノート型PC ・・・ 結局これにしました。デスクトップ型PCではゴテゴテと後付けする必要のあるモニター、キーボード、Bluetooth、WEBカメラ、マイク、スピーカーが一体になっており、超省スペースなのは非常に魅力的。バッテリーも簡易UPSとして期待できますね。さらに無線LANも当たり前のように装備されているので、いざとなったら設置場所の移動も超簡単。部屋の掃除が・・・しやすそうです!これ重要!とても重要!
で、買ったのはコレ!



~ スペック ~
  • OS : Windows 10 Home 64 ビット
  • CPU : インテル Core i7-4720HQ プロセッサー
  • メモリ : 16GB(8GB×2)/16GB PC3L-12800(DDR3L-1600)対応 SDRAM、デュアルチャネル対応
  • ディスプレイ : 17.3型ワイド1,920×1,080ドット
  • グラフィック : AMD Radeon R9 M365X
  • SSD/HDD/ストレージ : 1TBハイブリッドドライブ
  • ドライブ : ブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)
  • 無線LAN : IEEE802.11a/b/g/n/ac

2016年1月24日日曜日

PS4「オーディンスフィア(Odin Sphere Leifthrasir)」

PS4のゲームソフトを買って遊んでみましたので所感、感想をサラッとメモ。


このゲームソフトは実は2007年にPS2でリリースされたタイトルで、その際1度購入しておりましたが、2、3時間程度遊んでそのまま放置していました。
とにかく、素材は良いのに勿体無い!という感が物凄かったんです。

というのもビジュアル面や世界観は他のタイトルから頭一つ抜きん出た感があったのですが、アクション部分にイマイチ爽快感が無く取っ付き難さがあったためモチベーションが続かなかった、というのが理由です。

例えるなら金があったので見てくれの良い車を購入したものの、良さを十分に理解する前に燃費が悪すぎて結果的に活用されなかった・・・みたいな感じでしょうか。

・・・

何かを購入するまでのプロセスってよく以下の様に語られますよね。

Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)

実はビデオゲームには購入「後」にも似たようなプロセスがもう一回転あるように考えられます。

具体的には、ゲームを始めた後にハマって行くプロセスって大抵以下のような感じです。

①とりあえず購入
  →細かな操作方法は解らないので事前の予備知識、適切なチュートリアルでカバーして次のプロセスへ
②基本的な操作方法を理解
  →多大な時間を費やすほどの魅力はまだないので、低い労力で得られる成果を提示して次のプロセスへ
③ある程度時間をかけて一通り遊ぶ
  →更なる時間を費やす気にはならないので、やり込みプレイによる楽しみを提示して次のプロセスへ
④上級レベルプレイに至りたくなる
  →ユーザが出している食指を口コミ(攻略サイト、Youtube)で引き込むことで次のプロセスへ
⑤どハマり (売り手の時間の獲得)
  〜次の商品購入につながる〜

クリエーターさんの裏話などを読む限り、どうやら②でコケてたっぽいように思います。
原因は「作り手側の拘り(アクション部分は戦略的に攻めて攻略)」と「ユーザの求めるモノ(アクション部分は勢いと爽快感)」の相違だったらしい。
(「拘り」って一般人の「努力」と似てて毒にも薬にもなりますよね・・・)

PS2のソフトは一本あたり6,000円〜7,000円しますから、③辺りまでは勢いでいけそうですが、意外とそうでもないという点、難しさを感じます。細かにフォローして分厚いマニュアルを読むような苦痛を与えてもニッチ路線を進むだけで一般的なユーザはついてこないでしょうし。

要するにゲーム制作ベンダは、ユーザにソフトを購入してもらい「お金」を勝ち取った後に、更にユーザから「時間」を勝ち取ることで次に繋げていかなければならないってことですね。
サービスや体験と言った「価値」提供をユーザの「コスト(お金、時間)」に錬金して行くサービス業の真骨頂、という訳です。

今回のリメイクはこの2回転目が上手く改善されていたように思います。

いきなり上級者プレイのような爽快感が味わえる戦闘アクションに大変貌

ボトルネックだった②のプロセスが解消されれば、あとは2007年の初回リリース時にも他ソフトの追随を許さなかった美術面で新規・既存プレーヤー共々ハートを鷲掴みですよね。

鉄壁のビジュアル


絵本の中の世界が手で動かせる感

PS4だけでなく、PS3やPSvitaでも製品版、体験版共にリリースされていますので、気になる方は是非。


あまりアクションゲームを遊ばない人から多くのゲームを嗜むマニアまでカバーできる完成度の高い一本です。

2016年1月11日月曜日

PlayStation4とその先

今日日コンシュマーゲーム機って、高いお金を出して購入することに対してちょっと躊躇っちゃうシロモノですよね。

・・・というのもスマートフォンなんて数年に一度の周期で買い換えることになる上、一昔前のPCスペックや価格の面で比較してもずっと上だったりするじゃないですか。
ゲームなんて隙間の時間にスマホゲーを数分やってオシマイ。一般的なゲームに対する認知なんてそんなもんです。

これに比べてプレステ4やXBOX ONEなんて数年前のスペックのくせにオンラインで遊ぼうとすると月額料金がかかっちゃうし、そもそも遊びたくなるような日本市場向けソフトも特に出てなさそうです。だからと言って昔のゲームは遊べないし、音楽CD一つ満足に再生させてくれない。
今更新規タイトルから熱中できるものを探す元気もなかなか湧いてこないというものです。
(仮に見つけても時間を使って遊ぶことに変な罪悪感や不安感ばかりが湧き上がる)

ですが独り身でフラリとしている負い目というか風穴というか、そういうものを抱えて生きていかねばならぬ一身上、何かを消費し続けないと正直(結構深刻に)死んじゃいそう。

そりゃ120%満足できなくても、穴の10%でも埋めることが出来るなら縋っちゃうってもんです。

・・・買っちゃった!

昨年末に結局購入してから数週間箱に入ったまま放置しておりましたが、せっかくなんでこの3連休で少し遊んでみました。体験版を。
・・・あと何か。

遊んでみた感想は、、、残念ながら「で?」という感想しか湧いてこない。10年~20年前のフォーマットから何も新しい遊びも経験も生み出せてなくないですかコレ。うーん。
まぁ昔なら「スゲー!」とか言って喜べたのかもしれません...。


こうなってしまうと残りの望みは今後発売されるというPlayStation VRという拡張機器でどこまで遊べるのか?という点になります。しかしこの手の外部ガジェットで新しい遊びを提供しようとする試みって、過去にはあまり成功したことがないように記憶してるんですが大丈夫なんだろうか。

PlayStation VR向けのソフト EVE Valkyrie


以前、自分もシューティングゲームをよく遊んでいたんですが、360度全方位でこの映像を楽しめるのであればちょっと期待しちゃいます。これならPlayStation3からPlayStation4に世代交代した感が出ると思うのですよ。

2015年12月30日水曜日

年末のご挨拶

今年も色々な事がありました。

ですが、まずコメントするべき点としましては、皆様から様々に支えていただいたからこそ、年末を迎えることが出来たのだ、という感謝の気持ちです。

ご迷惑をおかけすることも多々あったかと思いますが、来年におきましても是非ご鞭撻をいただけますよう、宜しくお願い申し上げます。

接点を持てなかったりと、様々な理由で暫く会うことができない方もいらっしゃるかと思いますが、もしこのサイトを見ていただけているようであれば、「あんなダメなやつでもこの世を渡っていけるのだ」という生きる上での幾分かの希望、糧になれるのではないかと。こう考えています。

残念ながらプライベートの方は全く伸張できておらず、皆様にご報告させていただけるようなことが何一つありません。
しかしながら仕事の方はなんとか食らいついて粘っています。色々と荷を捨て去る事で、なんとか岸壁に張り付きつつ、皆様のザイルと繋がらせていただいている状況と言えるかもしれません。

ですが、いつまでも手を引っ張ってもらうだけではなく、逆に自分から、自分の力でよじ登りたい。
現実と向かい合い、自分自身の様々な状態を勘定に入れた上で、自分が今しなくてはならない事、今できる事、やれない事をこの眼で見極める。

自分で自分を認められるよう、どこまでも真摯且つ愚直に道を歩む。
前に進むために必要な目には見えない、本当に大切な事。想い。志。

夏秋にかけて幾つか登った山は、そんな一連の想いに基づく自分なりの可視化でありました。
来年もそんな自分自身を共に引き連れつつ、新たな風景を見れたなら、こんなに幸せな事はありません。

来年が皆様にとって素晴らしい1年でありますように。
そして、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

2015年12月27日日曜日

自作電源ケーブル TUNAMI NIGO V2

ちょっと昔に購入したヘッドフォンアンプのHA5000(Audio-technica)に合う電源ケーブルって何か無いだろうか・・・、ということでいろいろ探していたのですが、どうにも費用対効果的に良い物がなかなか見つかりませんでした。この手の製品はアクセサリーですので「気分が大事」なんですが、一般庶民の自分が「気分」というアヤフヤなものに突っ込める金額なんてたかが知れています。

ところが先週末、少し秋葉原電気街を散歩する時間があったので線材屋さんに出向いた所、こんなものを見つけました。(正確には“見つけちゃった”)


オーディオケーブルは「自作することで費用を大幅に圧縮することが出来る」ようでしたので、この機会に自分もチャレンジしてみました。こいつは3000円ちょっと。
まぁ、何も買わずに悶々とするよりコレで手を打ったほうが精神衛生上良いよな・・・という感じです。1回でオシマイですから。

実は自分のメインシステムにTUNAMIシリーズの製品版を1本組み入れているのですが、一般的にイメージされるケーブルの値段のものではないため、さすがに「アクセサリー」として2つも3つも購入することは出来ません。ということで思わず飛びついた次第です。でもこういう衝動買いって良くないですよね・・・。ちょっと反省。

今回購入したNIGO V2ってケーブルに限らずTUNAMIシリーズは滅茶苦茶硬いケーブルなので、取り回しが最悪です。
それ故に機器の背面に接続した際の、のたうち回るケーブルの存在感たるや結構笑えるものが有ります。ゴームホース?否、大蛇じゃないですかね、と言いたくなっちゃうシロモノ。

まぁ、そのお陰で線剥きには非常に難儀することになったのですが。。。

(製作方法はココを参考にしました。どうやら同じケーブルを使った自作講習会なるものが過去にあったらしいですね。こいつはその余りかな。)

構造は2芯に加え、アースシールド部のドレインワイヤーで合計3本線構造(5.5sq/17mm径)

インレット・プラグにはIeGO Ti2000-8055という台湾メーカーの製品を使ってみました。
4N(純度99.99%)の純銅・無メッキということで素性は良いかな・・・と。

ちなみに自分以外のオーディオ兄貴どもはPanasonicのWF5018という医療用モノを好んで使っておるようです。

完成

ネジでケーブルを締めた後にテスターで導通チェックとショートが無いことを確認し、早速機器に接続し実際に音出ししてみましたが、頑張って作った事による愛着とプラシーボ効果で最高ってなもんです(笑)

ケーブルを交換した時にいつも感じてしまう、この、音量が大きくなったり、高音のヌケがよくなった印象(正直自信ない)はホント何なんでしょ?きっと「音が良くなるはずだ」という先入観があるため、普段よりも能動的な聴き方(=発見)をしちゃうんだろうね。


オーディオとは、実は、機器や音に傾倒した遊びではなく、“印象”という人間のあやふやな認識装置を逆手に使った、「満足感」を得ることを目的とした“遊び”なのであります。


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自作電源ケーブル TUNAMI V2

2015年12月13日日曜日

アートコンプレックスセンターと新宿界隈散歩

少し前から気になっていたアートコンプレックスセンターという所に顔を出してきました。


内部は1Fがカフェになっており、2Fに数部屋の展示室。隠れ家的な良い雰囲気があります。

今回は1Fが閉店していたこともあり、展示室中心に見て回りました。
美術大生?専門学校生?の方なんでしょうか、女性の画家さんらしき方の作品が多かったです。
作品には“技術を見せつけよう”といった嫌味さがなく、好きなモノを好きなようにのびのびと描いているという印象。

先日のビッグサイトでのデザインフェスタでも感じたことですが、やはり描き手が自由だと、見る側も自由に見れてより楽しめるように思います。
「こういう作品なんです!」
と強く出られると、こちらとしては消化不良を起こしてしまいがちですからね。

このギャラリーは肩肘張らずに気軽に立ち寄れる点はとても好印象。入場料も無料でしたよ。

…ちなみに場所的には信濃町駅と四谷三丁目の中間辺り。住宅街の真ん中にポツリと位置しております。


その後は新宿御苑、世界堂、三省堂辺りをフラリと散歩して帰宅。
駅までは新宿御苑を端から端まで歩く距離ではあるものの、男の足では十分徒歩圏内。

新宿界隈の散歩道によい所を見つけることが出来、少し嬉しい週末でした。